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データドリブンイノベーションによる生産プロセス革命

2021年6月18日

投稿者: 北垣和彦

データドリブンイノベーションとは

データードリブンイノベーションは、2014年にOECD、経済産業省、総務省が共同で開催されたグローバルフォーラムで、論じられてから、注目を浴びました。

その際の論点は以下となっています。

1.データ利活用の便益
ビッグデータをうまく解析して活用できれば、企業の売り上げ増が期待できます。ビッグデーターがあれば、人工知能による機械学習が可能となりますので、マーケティングに加え、製造にも連動していきますので、経済にシナジー効果が発揮される事が期待できます。

又、現代社会における社会的課題は複雑化しており、大規模な自然災害に対する対策が課題視されていますが、ビッグデーターを活用すれば防災にも役に立つとみなされています。

(2)複雑な社会的課題への対応が可能。今後の自然災害等の災害への対応に向け、例えば東日本大震災時の事後分析に基づくビッグデータ分析の有効性が指摘されています。さらに、「生活の質の向上」や「人間の安全保障」にとってデータが役立つと言われています。

2.データ利活用の課題

これは日本だけの問題ではありませんが、組織の縦割り弊害が、データ利活用の弊害になっているケースが多発しています。

従いまして、広範囲にデータが活用できるようにデータの保存形式の標準化・共通化が課題となっています。

又、データを利活用するためのAI技術者やデータサイエンティストと言った専門人材の不足も課題となっています。

更に個人情報の保護を含めた情報セキュリティの強化が大きな課題となっています。

3.データ利活用の裾野の拡大
上記の課題解決を図りながら、公共データを含めたオープンデータを促進し、オープンデータを活用した新たなサービスの創出や効率的な行政手続の実現が必要であると認識されています。

 

生産プロセスにおけるデータドリブンイノベーション

データドリブンイノベーションは生産分野においても新たな革新がもたらされる事が期待されています。

その事については過去記事であるインダストリー4.0とデータサイエンスでも一部述べさせて頂きました。

一方で、生産プロセスで発生するデータは基本的には、企業秘密です。

各企業の製造プロセスで発生した、不良品発生情報や、チョコ停等の稼働情報がある程度オープンデータ化されれば集合知として、一気に生産プロセス革新が起こるのですが、そう簡単には行きません。

又、まず最初に従来の製造業にとっての課題は。経営判断、即ち各商品の生産計画を経験と勘に頼っていた事でしょう。

そこでデータドリブンによる製造業の経営革新を図るためには次のような事が必要となります。

ただデータドリブンを用いた業務プロセスを構築するには下記取り組みが必要となります。

1 社内の業務プロセスの統一化・標準化
2 設備投資
3 人材の育成

尚、ビッグデーターによる生産プロセス革新は、ニューラルネットワークのようなアルゴリズムでの方法ですが、大阪工業大学では生産スケジュールの最適化のために遺伝子アルゴリズムを用いるようなユニークな研究に取り組んでいる教員もいます。

椎原 正次 教授の研究

大阪工業大学

研究支援・社会連携センター

シニアURA

北垣 和彦

 

 

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