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研究テーマ
土木・社会基盤
学科の分類
情報科学部情報メディア学科

交通安全のためのヒューマンファクター研究

情報科学部

情報メディア学科

認知情報科学研究室

紀ノ定保礼 准教授

安全自動車交通事故

交通事故を低減するためには,情報工学的な技術の開発だけでなく,それらの技術を利用する・技術の恩恵を受ける人間そのものの理解が必須です.本研究室では,認知科学・心理学を基盤としたヒューマンファクター研究により,社会の安全性や快適性,生産性の向上に寄与することを目指します.

「見えないものを測る」という専門技術

ヒトの”心のはたらき”と呼ばれる脳内の情報処理は,目で見たり手で触ったりして,直接観察できません.機器を用いたりアンケートを実施したりすれば,何かしらの”データ”を獲得できますが,それらの”データ”が本当に関心のある”心のはたらき”を反映しているとは限りません.

我々の強みは,体系的な研究法に基づき実験や調査をデザインし,測定されたデータに対して適切な統計的分析を実施し,認知科学・心理学の理論に基づき結果を解釈できることです.

これらの技術を用いて,交通行動と関係するヒトの行動や”心のはたらき”を理解することを通じて,交通安全に貢献しようとしています.

 

研究例:レベル1自動運転車両の出現による,周囲の道路利用者の行動変容

この研究を実施した当初,運転支援システムや自動運転システムを利用するドライバーの行動に注目した研究は盛んにおこなわれていましたが,その周囲の道路利用者(右図の黄色い丸で囲った人たち)の行動も変容するかどうかは,ほとんど検証されていませんでした.

しかし新たな技術を社会に導入する際には,その技術と関係するあらゆる人々にどのような影響が及ぶかを精査する必要があります.そこで我々は,ドライビング・シミュレータを用いた実験により,「無信号交差点で接近してくる自動車が自動運転車両(レベル1)であることがわかったとき,ドライバーはどのように交差点を通過する際の行動を変容させるか」を検証しました.

その結果,ドライバーは接近車両が自動運転車両(レベル1)であることがわかったとき(Equipped条件),そうでないときに比べて(Unequipped条件),交差点通過時にブレーキを踏んで減速を開始するタイミング(Latency)が遅くなることがわかりました.この結果は,ドライバーの運転経験(初心者か熟練者か)によらず認められました.

さらに初心者を対象とした実験では,上述の結果は,自動運転システム(レベル1)に対する信頼が高いドライバーに顕著であることが判明しました.

以上の結果は,”周囲の”ドライバーは,”接近車両の”自動運転システムを信頼して,よりリスクを受容した行動をとったことを示しています.システムが正常に機能する場合や,周囲のドライバーが接近車両の自動運転システムの性能を正確に認識している場合には円滑な交通が実現されますが,もしそうでなかった場合(例:システムが誤作動する場合や,ユーザがシステムを過信する場合),事故のリスクが上昇する恐れがあります.

この研究の意義は,以下の2点です.

(1) 直接的に技術を利用する主体だけでなく,その周囲の人々の行動にも注目すべきことを実証した.

(2) システムに対する過信を引き起こさないような,ユーザとのコミュニケーションが重要であることを示唆した.

このほかにも,本研究室では社会の安全性・快適性(例:芸術鑑賞時の審美性評価)・生産性(例:ヒューマンエラー)などに関係する,様々な研究に関心を持っています.

論文

「Trusting other vehicles’ automatic emergency braking decreases self-protective driving」(2021)KinosadaYasunori『Human Factors』63(5)p.880-895.

研究者INFO: 情報科学部 情報メディア学科 認知情報科学研究室 紀ノ定保礼 准教授

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小谷 直樹

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椎原 正次

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小林 正治

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久米 大祐

精神ストレスがもたらす動脈への悪影響に対する運動の改善効果

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