研究テーマの分類 - 人文学

22件の研究シーズが見つかりました

米田 達郎

双児宮の名称変化

語彙の変化をヒトが意図的に起こすことは一般的にはない。自然に変化していくものである。しかし、十二宮の名称は明治になってから学術的に変化する。これはギリシア神話とも密接に結びつくかとも思われるが、何よりも世界基準に合わせるということもあると思われる。ここでは、双児宮の名称変化について、幕末から明治にかけて陰陽宮・双兄宮・双女宮が双児宮へと変化する過程を記述的に確認しつつ、双児宮へと名称変化した背景について考察する。 本研究では、理科学語彙の歴史的な変化を取り上げているが、それは生活語彙・教育語彙の変化ともいえる。多方面に派生する研究の一側面である。

黒川 尚彦

ことばの伝達内容とそのプロセス

ことばにはさまざまな不思議がたくさんある。その中でもっとも関心があるのは、ヒトはどのように発話を理解するのか、である。ことばによって伝達される内容には明示的なものと非明示的なものがある。特に後者のように、ことばにしていないにもかかわらず、相手の言いたことを理解できるのはなぜだろうか。ヒトは相手の言葉の何を理解し、それはどのように行われるのだろうか。このような問いに、認知語用論の関連性理論の枠組みで分析を行う。

清川 祥恵

「中世主義」ユートピア研究の展望

近年、英語圏では「中世主義」(medievalism)という思潮への注目が高まっており、専門書も相次いで刊行されている。本邦においては未だ耳慣れない語ではあるが、文学、とりわけフィクションにおける「中世」への愛着はあらゆる地域で目にすることができ、一定の普遍性を持つ。多様な事例に焦点が当てられている現状を踏まえ、「近代社会批判」の思想としての中世主義の歴史、および今後の展望について述べた。

辻本 智子

認知言語学的手法を応用した英語前置詞教材の開発

英語習得において、しばしば躓きの原因となる多義語の前置詞であり、また認知言語学における多義語研究が前置詞に関して最も進んでいることから、認知言語学の知見を生かした中学生向けオンライン教材『アニメで学ぶ 英語前置詞ネットワーク辞典』を開発した。認知言語学で言う「スキーマ図」のアニメ化がポイントである。

大塚 生子

イン/ポライトネスと人間関係の周縁化について

通信手段の多様化によるコミュニケーションの機会の増加は、他者との親密な関係を築く機会の増加であると同時に、対立を生み、人間関係の軋轢が生じる機会の増加であるともいえる。 従来、言語使用と人間関係の構築(維持、崩壊を含む)を取り扱うイン/ポライトネス研究は、「円滑なコミュニケーション」を前提とした「相手への配慮」に関心を置き、人を周縁化したり傷つけたりする相互行為には着目してこなかった。 本研究では「ママ友」のコミュニティを集団特性を持つコミュニティのひとつと見なし、相互行為者間の実質的・感情的利害の対立に由来する場面の分析を通して、集団内での他者の周縁化を考察する。

村尾 純子

自律的学習者育成のための 英語教材の開発および研究

自律的学習者育成の方策は、学習者の個性や環境などによって異なるため、すべての学習者に適した教材の提供は難しい。読書のような従来の学習方法から、podcastやMOOCsなどのオンライン教材に至るまで多種多様な学習方法があり、個性に合わせた最適な学習法が選択されることが、語学学習を長続きさせる秘訣である。学習者個人の様々なニーズに対応できるe-learning教材や大学の英語授業に使用する教科書など、授業内および授業外での英語学習に効果的な教材の開発を行う。また、言語は意思伝達手段であると同時に、その言語体系を支える文化の集積でもある。異文化理解のため他国の文学の研究も行い、単なる語学習得だけに留まらない教育を目指す。

瀧川 宏樹

英国ヴィクトリア朝の文学作品における男性像の研究

本研究では、英国ヴィクトリア朝の男性表象の探求をテーマとしている。当時、男性は女性と比較して、社会的に優遇された立場にあった。そのため、これまでの研究では、社会的に冷遇されていた女性に焦点を当てたフェミニズム研究が盛んに行われてきた。 ところが、昨今のジェンダー研究においては、社会的に優遇されている男性もまた、社会が求める理想的な男性像に苦悩しているのではないかという視点が確立されている。男女平等を確立し、女性が生きやすい社会を作ることは言うまでもないが、男性も生きやすい社会を目指してこそ、真のジェンダー平等の達成と言える。 ブランウェル・ブロンテの作品における男性表象に着目し、そこから見えてくる理想的な男性像と、ブランウェル・ブロンテが実人生で直面した現実の男性の生き様との間の齟齬を探りだすのが、本研究の目標である。

大谷 真弓

「その人らしさ」の表現を目指す

人の「その人らしさ」は、様々な形で表現されます。摂食障害等のこころの病は、その人の「生きづらさの表現」だという視点でも捉えられますが、他方で、芸術活動にその人の表現を載せることで、そこに表われてくるものを、「生きづらさの表現」としてではなく、まさに「その人らしさ」が表われているのだ、という視点から捉えることも可能です。本研究では、「その人らしさ」が芸術活動(本研究では陶芸活動)の中で表現されているという視点から、陶芸活動を視ています。その上で、「その人らしさ」がいかに表われてくるのか、いかに変化していくのかを追い、どのような表現をすることが「生きづらさ」からの脱却へとつながるのか明らかにし、実践につなげます。

Mellor Andrew

Vocabulary Acquisition

Acquisition of vocabulary is essential for learners of English. Successful learners need to make decisions about what vocabulary to learn, what aspects of vocabulary knowledge to master and how to study the vocabulary effectively. Vocabulary includes not only single word items but also multiword items. Learners have to decide which items to concentrate learning on. Items which occur more frequently in English may be useful but learners also need to acquire items relevant to their personal interests and circumstances. Vocabulary knowledge is multi-dimensional including elements related to form, meaning and use. This knowledge may develop through stages of receptive and productive ability. There are many strategies that can be used to learn vocabulary effectively. Points to consider may be whether to learn vocabulary in context or in isolation, whether to learn vocabulary in semantic groups, and how to reinforce learning for effective acquisition.

横山 香奈

ハワイにおける日系移民の成功要因に関する一考察

 ハワイでは、日系移民が他のアジア系エスニックグループに比して突出した成功を収めた。成功した背景理由として、「日本人は勤勉で我慢強かったからだ」と精神論に終始することが多いが、調査の結果、それ以外にも多角的要因が寄与していることが示唆された。 かつて海外へと移り住んだ日系移民の一例を参考に、今後、日本においても移民の教育問題について検討したりするなど、多方面に還元できるような研究に繫げていくことを目指す。

横山 恵理

「古典×IT」で未来の学びを創出

画像コンテンツを用いて効果的な学習を支援するアプリケーションを開発した。提示された画像の細部を意識しつつ、ゲーム感覚で学習できる三つの機能を実現している。①一枚の画像ファイルをピースに分割して元の絵に戻すパズル機能。アノテーション機能も付与している。②画像(絵画資料)上に付箋を貼ることで、データ管理ができる。複数人の遠隔操作でも画面共有することが可能。③複数の画像を表示し、関係の深いものをマッチングする神経衰弱ゲーム。画像提示枚数の変化によって出題難易度を変更することも可能。いずれも遠隔授業に対応している。

内田 浩明

カント『オプス・ポストゥムム』と初期ドイツ観念論との関係についての研究

私の研究テーマは、ドイツの哲学者イマヌエル・カント(1724-1804)の思想究明である。カントの著作は数多くあるが、カント哲学の代名詞とも言える「批判哲学」の主著と目される『純粋理性批判』は、まず理解しなければならないものである。しかし、それだけではカントの思想の全体像は浮かび上がってこない。 そこで、近年はカントが最晩年に書き残した『オプス・ポストゥムム』(ラテン語で「最後の作品」という意味)と呼ばれる草稿と『純粋理性批判』やカントの他の諸著作、および初期ドイツ観念論との関係を解明するための研究を行っている。

古樋 直己

映画・洋楽の英語教育への活用

英語の運用能力向上には、英語に接する時間の増加が必須である。たしかに、学習時間の増加がそのまま英語運用能力の向上につながるとも限らない。しかし,学習量を増やすことは不可欠である。これには、苦にせず接することができる素材が必要となる。元来、娯楽用に制作された映画や洋楽は、楽しみながら本物の英語に接することができるという点で優れている。ただ、本物であるからこそ、学校の英語との橋渡しの工夫が必要となってくる。

雨宮 徹

生きる意味の研究

 ニヒリズム(この世界は生きるに値しないという世界観)の克服をテーマに、主にフランクル(V.E.Frankl,1905-1997)の意味の思想の研究を行っている。ユダヤ人であるフランクルは、強制収容所の体験記『夜と霧』によって世界的に有名であるが、精神科医としてニヒリズムの克服を一生のテーマとし続けた人物である。全体像が見えづらく断片的な印象を与えるフランクルの思想を、哲学の立場から体系化し、理解を深め、そこからニヒリズムを克服しうる理論を明確にすることを目的としている。 

川田 進

アジアの宗教紛争・民族問題と安全保障

1991年以降、中国、インド、ネパール、ミャンマー、カンボジア、ラオス、タイ等で、宗教問題や民族紛争に関する現地調査を継続してきた。主要なテーマは「チベット問題」と「イスラーム紛争」である。「宗教NGO」という視点から、穏健な「宗教ネットワーク」「民族コミュニティ」形成の糸口を明示し、紛争解決の有効な方策を提示する。日本社会が抱える弱点の一つは、「民族問題やイスラーム社会への理解不足」である。一連の研究が、テロ事件の背景や海外在住邦人の安全確保など、日本の安全保障及び民間企業・個人が海外で活動する際の安全確保に資することを目指す。

田岡 育恵

オクシモロンの謎―意味の矛盾と伝達効果

オクシモロンとは「小さな巨人」のように反対の意味が同じ対象に適用されるレトリックである.「小さくて大きいものは何だ?」とすれば「なぞなぞ」にもなり得るが,字義通りに考えれば反対語が共起しているのだから矛盾することになる.しかし,実際には意味解釈に支障は来さない.それどころかこのレトリックならではの伝達効果がある.オクシモロンの構造,伝達効果は私の研究テーマの一つである.

米田 達郎

双児宮の名称変化

語彙の変化をヒトが意図的に起こすことはない。自然に変化していくものである。しかし、十二宮の名称は明治になってから学術的に変化する。これはギリシア神話とも密接に結びつくかとも思われるが、何よりも世界基準に合わせるということもあると思われる。ここでは、双児宮の名称変化について、幕末から明治にかけて陰陽宮・双兄宮・双女宮が双児宮へと変化する過程を記述的に確認しつつ、双児宮へと名称変化した背景について考察する。 本研究では、理科学語彙の歴史的な変化を取り上げているが、それは生活語彙・教育語彙の変化ともいえる。多方面に派生する研究の一側面である。

高田 恭子

デザイン思考に基づく産学連携研究開発モデルの構築

デザイン思考に基づく学部横断型産学連携研究開発を試行し,その過程を分析して学部横断型産学連携研究開発モデルを考察した。市場調査や社会の共感を構築しているためのストーリー作りとしてのビジネス計画が必要となり,これには,研究開発の段階からビジネスを視野に入れた広義における知的財産マネジメントを取り入れる必要がある。これを,R&D工学部の産学連携活動に高田研究室が参加して実践的に検証した。

大塚 生子

日常会話における差別の(再)生産について

「ヘイトスピーチ」という語はこれまで、街宣活動やオンラインの掲示板などで不特定多数の人々に向けて発せられる、特定のアイデンティティを有する人々への差別的言語行動に対して用いられてきた。しかし、偏見や差別が人々の日常会話において談話を通して(再)構築されることを鑑み、本研究では個人間会話というミクロレベルでの差別の実践を問題とする。本研究では実際の会話の談話分析を通し、日常会話における差別は、「差別は悪である」という社会通念・規範よりも、相手との人間関係を良好に保つという相互行為上の規範が優先されるために起こるということを論じた。

矢野 浩二朗

VR伴大納言絵巻

初等、中等教育の国語科においては、古典作品の歴史や背景を学びながらそれを楽しむ態度を育成することが求められているが、現実には古典に親しみを持つ児童や生徒は多くないのが現状である。そこで本発表では、我々が開発している絵巻物「伴大納言絵巻」の上巻の没入型インタラクティブコンテンツについて紹介する。このコンテンツでは、絵巻中の人物を切りだしてポリゴン化し、仮想空間内の絵巻に配置している。ユーザーはヘッドマウントディスプレイを通して絵巻を鑑賞し、仮想空間内で絵巻にユーザーが近づくと人物がアニメーションし、シナリオに従って発話できるようにすることで各々の人物が絵巻の物語の中で何をしているのかを理解できるようにした。このコンテンツを活用することで、絵巻物の内容理解、および興味関心が向上することが期待される。