[英語ページ] 生活習慣病の克服に向けた医食工連携プロジェクト

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RESEARCHER研究者リスト

研究代表者

工学部 生命工学科

芦高 恵美子 教授

研究分担者

工学部 生命工学科

川原 幸一 教授

研究分担者

工学部 生命工学科

松村 潔 教授

研究分担者

工学部 応用化学科

森内 隆代 教授

研究分担者

工学部 生命工学科

大森 勇門 准教授

研究分担者

工学部 総合人間学教室

西脇 雅人 准教授

研究分担者

大学院 知的財産研究科

箱田 聖二 教授

研究分担者

大学院 知的財産研究科

角田 全功 教授

学外協力者

産業技術総合研究所

工学部 生命工学科

近江谷 克裕 客員教授

OVERVIEW研究課題の概要

高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病は超高齢社会の健康寿命延伸のために重要な問題である。

本プロジェクトでは、生活習慣病に起因する疾患に着目し、「病気のメカニズムを解明する」、「病気を予防する」、「病気を測定する」、「研究シーズを提供する」の有機的研究体制を構築し、基礎的研究に立脚した創薬、機能性食品、医療技術シーズ提供を推進する。患者のQOLの維持・向上、高齢化に対応できる健康的な社会の創出を目的とする。また、研究を通して医薬品、食品、医療機器業界などのライフサイエンス分野で活躍できる人材を育成する。

1. 病気のメカニズム解明(創薬基盤研究)

生活習慣病の共通の病態である慢性炎症(川原)、糖尿病に伴う神経障害性疼痛(芦高)、高血圧や高脂血症による動脈硬化に起因する脳卒中に伴う発熱(松村)を中心に疾患メカニズムの解明を行う。疾患モデル細胞やマウスを作製し、細胞、組織、個体レベルにおいて解析する。また、抗炎症や抗酸化を示す希少糖、糖尿病性神経障害疼痛を抑制するペプチド、炎症性サイトカイン産生を抑制するタンパク質を見出しており、それらの作用機序と有効性を明らかにする。

2. 病気の予防(機能性食品の開発)

タンパク質を構成するL-アミノ酸の異性体であるD-アミノ酸は神経伝達、ホルモン合成、生殖などで重要な機能を示す。生活習慣病の予防に資するD-アミノ酸含有食品を探索する。発酵食品など様々な食品のD-アミノ酸含量の測定、加工技術によるD-アミノ酸含量変化を解析する(大森)。また、D-アミノ酸高含量食品を用いて、ヒトを対象に動脈スティフネスを測定し、動脈硬化に対する評価を行う(西脇)。

3. 病気の測定(測定プローブの開発)

生活習慣病診断用のバイオマーカーのタンパク質と生体内化学種測定プローブを開発する。バイオマーカータンパク質の測定には発光タンパク質ルシフェラーゼを付加した抗体による発光プローブ(近江谷)を、生体内化学種の測定にはイオン選択性電極ISEやイオン感応性電界効果トランジスタ電極ISFETを用いたイオンプローブ(森内)を適応し、迅速診断可能な測定技術を開発する。

4. 研究シーズの知財化促進

医薬品や食品企業の知財戦略を牽引した経験による研究シーズと企業ニーズの有機的結合の推進により、特許取得や企業連携を強化する(箱田, 角田)。

EFFECT期待効果

学会・業界における位置づけ

生活習慣病は炎症がゆるやかに進行する慢性炎症が共通の病態である。また、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞は生活習慣病に起因する病態の主要なものである。糖尿病患者の1/3は慢性の神経障害疼痛を伴い、既存の鎮痛薬は効かず難治性である。脳梗塞や脳出血により生じる脳卒中では高熱を伴い、その発熱は重症化の一因である。慢性炎症、糖尿病性神経障害疼痛、脳卒中発熱のメカニズムの詳細は不明であり、著効な医薬品は存在していない。また、健康寿命延伸のためには生活習慣病の予防は重要な課題である。食品での予防効果は簡便性や安全性において優れている。これまで、D-アミノ酸の機能性を明らかにしており、D-アミノ酸含有食品は生活習慣病の予防効果が期待できる。さらに、生活習慣病の診断の迅速化は治療にとって重要なポイントである。これまでの生化学検査に代わる発光やイオンプローブを用いることで、簡便な高感度測定が可能となると考えられる。

環境分析・社会的意義・将来性

日本の65歳以上人口の総人口に占める割合(高齢化率)は28%であり、超高齢社会を向かえている。健康寿命の延伸のためには、生活習慣病に起因する疾患の発症予防、治療薬による医療戦略、早期の迅速診断法の開発は急務である。現在、高血圧や高脂血症の医薬品は治療満足度も医薬品貢献度も高いものが開発されているが、糖尿病性神経障害、脳梗塞、脳出血に対する医薬品は治療満足度も医薬品貢献度も低い。本研究プロジェクトはこれらの課題克服に貢献できる。

独自性

川原らは、細胞病態モデルを用いて、慢性炎症を抑制する希少糖やタンパク質を見出している。芦高らは、マウス個体の病態モデルを用いて、神経障害疼痛を抑制するペプチドを明らかにしている。松村らは、マウス個体の病態モデルや組織レベルの解析より、脳卒中の発熱には感染などによる発熱とは異なるメカニズムが存在する可能性を見出している。これらの新規の知見は治療に繋がる可能性が高く、本プロジェクトで細胞、組織、個体レベルの連携した解析は、メカニズム解明と創薬シーズの有効性評価の促進に必要である。また、大森らによりD-アミノ酸定量法の確立や食品における含量が解析されている。また、西脇らは動脈スティフネス測定により多くの食品の有効性を明らかにしている。生活習慣病の予防に資するD-アミノ酸含有食品の開発は有用性が高い。さらに、近江谷らは発光酵素付加抗体を用いて癌の迅速診断を可能としている。森内らは高性能なイオン感応膜の作製に成功している。生活習慣病の新規測定プローブに繋がる。 

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