学部・学科の分類 - 一般教育科

9件の研究シーズが見つかりました

藤元 章

二硫化モリブデン/グラフェンの電気特性とガスセンサー応用

〔概要〕酸化膜付きのSi基板上にMoを電子ビーム蒸着させ,Moを硫化させることにより二硫化モリブデン薄膜を作製した.この二硫化モリブデンのトランジスタ動作も確認した.グラフェンと二硫化モリブデンのファンデルワールスヘテロ接合を作製し,その抵抗変化による水素ガスと一酸化窒素ガスの検知特性を調べた.CVDグラフェン単体よりも,二硫化モリブデン/グラフェンのヘテロ接合の抵抗変化が大きいことを確認し,ガスセンサー応用を目指している.

田中 耕司 教授,東 良慶 准教授

流域治水の思想を踏まえた新たな河川整備への挑戦

これまでの河川の開発は、治水・利水計画規模に対して必要な施設を建設してきました。しかし近年、これらの計画を超過する洪水・土砂災害が発生し、激甚化しており、現状の整備水準や将来の計画では“まち”を守れないきれない時代に,じわじわと突入しています。 これからの我が国は、洪水・氾濫の発生を許容できる粘り強い“まち”が求められます。本研究では水害特性を過去から読み解き、将来を高精度に予測し、その変化に適応した“まちづくり”を考究し、提案します。

門内 晶彦

クォークグルーオンプラズマから探る数兆度の世界

物質を形作る最小構成要素であるクォークやグルーオンなどの素粒子は、通常は原子核中の陽子や中性子などのハドロンと呼ばれる粒子内部に閉じ込められています。一方約2兆度以上の超高温になるとクォークグルーオンプラズマ(QGP)と呼ばれる素粒子のプラズマ状態になると考えられています。QGPはビッグバン直後の初期宇宙を満たしていたとされますが、高エネルギー原子核衝突による実験的な生成が可能です。モデル構築、解析計算、数値シミュレーションなどを通じてQGPの物理を理論的に研究しています。

石川 恒男

一般教育科数学教室の教育と研究

数学教室では専任教員6名にロボティックス&デザイン学部専任教員1名と非常勤講師を加えて各数学科目の担当を行っている。ここでは教育センターのことも含めて実状は語れないので教育センターにも触れる。数学科目に関しては特に初年次教育に重点を置き、「解析学I」「解析学I演習」という接続科目を設定し、教育センターと連携しながら数学教室専任教員も担当するという形をとっている。講義と演習を連携した上で、必要ならば「学習相談」という自由に質問できる時間を設け、さらに、学習が不十分な学生に対しては教育センターでチューターによる対応を行い、「基礎力向上講座」も開講している。これらの接続科目は教育センターと共同で運営している。1年次科目「解析学 II」「解析学 II 演習」「解析学 III」「解析学 III 演習」「線形代数学 I」「線形代数学 II」に対してもある程度同様に対応しているが、ここからは主に数学教室の担当となる。なお、学科によって履修時期や若干の内容の違いはある。次に、2年次以上に対しては「工学の基礎」「数理科学と教育」というカテゴリーで数学科目(別記)を担当し、講義に対応する演習科目は設定していないが、「数学教室学習相談」で質問の対応している。科目に関しては自由選択であり、微分方程式、確率統計、複素解析などの分野の科目を設定し担当している。研究については、個人研究を中心に行っている。

谷 保孝

古第三紀神戸層群凝灰岩層の層序学的・記載岩石学的研究

 本研究では,兵庫県三田盆地に分布する神戸層群凝灰岩層をより精密に区分し,それらの凝灰岩層の記載岩石学的性質を明らかにする.野外調査では凝灰岩層の岩相や分布を,鏡下観察では凝灰岩層の軽石斑晶鉱物の組み合わせを記載する.必要に応じて黒雲母などの化学組成も測定する.また,本研究による凝灰岩層序区分に基づいた地質図の作成も進める.本研究の成果は,神戸層群分布域で発生する地すべりに関する課題などを考察する上でも重要な役割を果たすことが期待される.

藤元 章

火星移住計画と太陽系ツアーをテーマにした課題解決型授業

[概要] 大阪工業大学の工学部では,PBL(ProblemあるいはProject-Based Learning)を基軸とした教育カリキュラムを実施している。1年次では各学科の専門分野に関連した課題の実験・実習的なPBLを行い,2年次生には物理学,地球科学,生物科学の分野横断型PBLを提供している。2015年度から2018年度まで「火星移住計画」を題材にして進めてきた。そして, 2019年度からは,火星の枠を飛び出して,「太陽系ツアー」をテーマにしたPBL型授業を進めている。

小島 夏彦

渦鞭毛藻シスト(休眠胞子)を中心としたパリノモルフ群集の研究

 沿岸海洋表層堆積物には無数の生物起源物質が含まれているが,その中で単細胞の藻類である渦鞭毛藻はその休眠胞子(シスト)を堆積物中に残すことがある.そのため,堆積物中からそれらを抽出,分析することにより赤潮・貝毒予測をはじめ様々な情報を引き出せる.また,その堆積物から同時に産出するパリノモルフと呼ばれる多様な有機質の生物遺骸群集の存在も注目される.渦鞭毛藻シスト研究から派生的に生まれた分野とも言え,未解明の部分も多いが将来的には環境解析のツールとして利用できる可能性を秘めている.

長谷川 尊之

光励起過渡現象の解明とテラヘルツ波放射応答の制御

半導体表面をフェムト秒レーザーで励起すると、サブピコ秒領域において電子や原子の様々な過渡現象が生じます。過渡現象はテラヘルツ波放射や誘電率変調をもたらすことから、光機能性の開拓において注目されています。本研究室では、半導体表面状態を制御する方法を開発し、実験面では新規な分光手法を開発して適用することで過渡現象ダイナミクスの解明とテラヘルツ波放射応答の制御を目指しています。