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グロースハックとデータサイエンス

2021年5月13日

投稿者: 北垣和彦

最近注目されつつあるグロースハック

皆様、グロースハックという言葉を聞かれた事はありますでしょうか?

これは一種の職業になりつつありますが、ユーザーから製品やサービスについてのデータを入手した上で、データー分析した上で、マーケティング上の課題について改善を繰り返す手法の事です。

特にインターネットサービスの分野でのグロースハックを専門に行う人々の事を「グロースハッカー」と呼んでいます。

グロースハックは言葉の意味が示す通り、グロース(成長)をハックするわけですから、特に急成長を遂げたSNSやクラウドサービスにおいてのグロースハッカーの役割が注目されています。

グロースハックは、いくつもの解決策の実行を連続して取り組んで行きますが、従来の改善とは異なり、成長する仕組みをプロダクトに組み込んでいく点が大きな違いとなります。

その意味からもグロースハッカーの仕事は多岐に渡ります。単に分析と改善に取り組んでいるだけではありません。

まずは顧客から集めたデータに基づき、市場の需要にミートした新たなサービスを作る仕事があります。

新たなサービスが確立したら、そのサービスをいかに見込み、顧客に認知して貰うかと考えるのもグロースハッカーの仕事です。
その際には常にデータサイエンスに基づき、グロースをハックするためにPDCAサイクルやPDRサイクルを高速に回して行く仕事にも取り組みます。

又、複数のマネタイズの方法論を考える実行するのもグロースハッカーの役割です。

シリコンバレーではグロースハッカーは最もセクシーな職業の一つであると言われています。

 

グロースハックと相性の良いデータサイエンス

現在、各業種で、大手企業を中心に社内にデータサイエンスの部署を設置する動きがあります。

企業にとって人・もの・金と言った経営資源は限定されています。

そこでマーケティングの課題や、もっと上位の経営課題のトレードオフが生じるような課題解決に対し、どのように経営資源を投入すべきか?高度な経営的判断のためにもデータサイエンスは期待されています。

成長ももちろん重要な経営課題ですから、成長をハックするグロースハックとデータサイエンスは相性が良いわけです。

下表に2021年4月に開学した大阪工業大学 情報科学部 データサイエンス学科の専門科目のリストを示します。

システム工学やロジスティックス、企業会計等、実際に取り組むべき社会的課題解決に向けて、幅広く実践的な専門科目になっている事がお分かり頂けると思います。

もちろんこれらの専門科目を学ぶための基礎科目があります。

データサイエンスには、プログラムスキル、特に、PythonやR言語、SQLなどを用いたビッグデータの処理が出来る事が求められます。

統計学的な知識も必要で、データの奥に潜む意味を解読できる事が求められます。統計学的な理解の背景には、相関分析や回帰分析等の意味合いを知るための基礎的な数学力も必要です。

ただし現在ではある程度の基礎力さえあればPython等では多数の既存のライブラリーや関数が容易されていますので、それらを活用すれば高度な分析が可能となっています。

これらの事を学んだ上で、実社会に出た時に求められるのが、ビジネスセンスです。

実際の営業の最前線や、更に経営者視点でビジネスを理解してこそのデータ分析となります。

データ分析だけできても、その主旨やデータ分析から導かれた施策を現場の人々や中間管理層、経営層に伝わり、理解されなければ意味がありません。

従って、コミュニケーション力やプレゼンテーション力も必要です。

これらの事、全てを大学で学べる訳ではありませんが、ますます重要になり注目されるグロースハッカーやデータサイエンティストを目指しての大学進学を考えてみるのも、これからの時代は良いのではないかと思います。

大阪工業大学

研究支援・社会連携センター

シニアURA

北垣和彦

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