夜間光データを用いた人間活動の把握
covid-19の世界的大流行により,各地で人々の移動や行動が制限されている.本研究では,人工衛星により観測された夜間における地表面の輝度を表す夜間光データを用いて,施設別に感染拡大前後の輝度変化率を算出した.夜間の輝度は社会経済活動と密接な関係があることから,輝度の変化によって影響度合いを把握できる.その結果,東京都では輝度が減少した地域が多い一方で,大阪府や愛知県では増加しているなど,西高東低となる地域的な偏りが顕著となった.また,すべての施設で輝度が減少した割合が多く,covid-19による様々な萎縮が広範に及んでいることを明らかにした.