SDGsの分類 - 7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに

29件の研究シーズが見つかりました

又吉 秀仁

太陽電池の特性を利用した新規の協調制御

再生可能エネルギーの大量導入を可能にするDCスマートグリッドのための新しいマネジメント手法を開発した。提案するDCシステムは自立運転を可能とする設計であり、エネルギー貯蔵装置の活用だけでなく負荷制御や再生可能エネルギー電源の出力抑制制御を検討した。DCマイクログリッドの安定した自立運転のために、PVモジュールの特性を利用する疑似Droop制御手法を提案した。疑似Droop制御は最大電力の推定を行わないシンプルな制御システムにより、PV出力電力の適切な抑制を可能とする。

渡辺 信久

安全な電力実習装置

脱炭素、再生可能エネルギーが必要です。太陽光発電や風力発電を普及させる必要があります。電力系統に接続し、安定電力を供給するためには、環境技術者が学ぶ実習装置が必要です。結線方法と負荷の関係、発電機の特性など、人力発電で安全に、体感できるものを開発しました。最初は、イベント用として、「人力発電テレビ (リキテレ)」として作ったものですが、工学技術者育成にとても有用なので、出展しました。

村田 理尚

熱電発電に必要な高性能 n 型熱電フィルムを開発

未利用の排熱から発電する熱電発電技術に関して、大気安定な塗布膜としてはこれまでで最も高い性能をもつ有機系n型熱電フィルムの開発に成功しました。n型半導体の材料の水分散液にエチレングリコールを添加剤として加える独自の環境調和型の手法を開発しました。多様な形状に貼り付けて利用する柔らかい熱電変換素子としてIoT社会への貢献が期待されます。

加賀田 翔

光音響法を利用した熱的性質の計測技術の開発

 近年、エネルギーの有効利用がますます重要さを増しています。エネルギーの変換効率の改善や運転効率の向上には伝熱現象の正確な把握が必要です。また工業製品だけでなく人間も体温を保つ為に発熱し、体内で熱移動が起こり、周囲の環境と常に熱の授受を行っています。最近では人体と外部環境との熱の授受を解明し、温熱環境下における人体の快適性を定量的に評価する試みも行われています。あらゆる場面で生じる伝熱現象を正確に把握するには、対象物の熱的性質を定量的に知る事が必要です。当研究室では光熱変換法の1つである光音響法を利用し、非破壊で迅速、かつ簡便な熱的性質の計測技術の開発に取り組んでいます。

宮部 正洋

数値流体力学(CFD)を用いた最適化設計

数値流体力学(CFD)を用いて最適化設計を行います。設計パラメータの最適な組み合わせを迅速に見つけ出す手法を提案します。手法の検証には3Dプリンタを用いて対象を製作し、性能試験、各種物理量の計測や流れの可視化を行い、現象や勘所を平易に解説します。ライセンスフリーのCFDソフトウェア(OpenFOAM)を用いたコンサルティングも行います。

山浦 真一

磁歪材料を応用したエネルギーハーベスト発電体の創製

本技術は、鉄コバルト系磁歪合金の逆磁歪特性を利用し、さらに衝撃付加部を組み込んで一体化させた、衝撃振動発電機である。発電促進のため、発電機内にリング状磁石を設置し、さらに磁歪合金コア材が衝撃により大きくスライドしながら固有振動を起こすため、通常の衝撃振動発電機と比較して、発電時間が長く、さらに発電力も高い点が特長である。一回の打突で30個以上のLEDを点灯させることが可能である。

大高 敦

水中での反応に特異的な活性を示す高分子・金属ナノコンポジット

粒径が3nm以下である金属ナノ粒子が分散したポリマー「疎水性高分子・金属ナノ粒子のナノコンポジット」を、水中で簡便な方法により合成できます。合成したナノコンポジットは水中での様々な有機合成反応に触媒として応用可能であり、回収・再利用も可能である。類似の手法を用いると、水中に溶解している貴金属イオンを粒径の揃った金属ナノ粒子として回収することも可能です。

福原 和則

商業建築のファサードにおける工芸材料(信楽焼陶板)の活用

建設の機械化や合理化が進む現在の建設現場では、1990年代を境に職人や技術者による手づくりの仕事が激減している。日本の美意識や工芸技術に裏打ちされた繊細な建築表現は、一部の特殊建築に限定され、いずれは職人が姿を消して、その技術は二度と再現できないことが懸念される。人間の五感に訴える手づくりの風合いを現代後方に取り入れる接合方法を考案して、日本の伝統を感じさせるファサードを構築する。

長森 英二

日本随一の教育・実証用バイオリアクターで「持続可能型社会」に貢献

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」において、二酸化炭素が光固定された植物由来原料からバイオ由来製品を生産する技術の開発・最適化を迅速化するための技術開発を行っています。標準化・試作支援・技術者育成の3つを柱にして取り組んでいます。

中山 学之

生体の運動制御メカニズムを取り入れた人と親和性の高い介護支援ロボット

人間の神経系や筋骨格系の構造は長い進化の過程で日常生活を行うのに適した形に最適化されてきたものと考えられています。本研究では進化の過程で生物が獲得してきた運動制御メカニズムをロボットに取り入れることにより,動力を使用せずに人やモノの自重を支持できる機械式自重補償装置や,脳の運動制御メカニズムを取り入れた環境適応制御,小脳-大脳基底核をモデル化したニューラルネットワークによる予測的な環境認識・最適行動生成を実現する研究を行っています。

桑原 一成

高精度ノッキング予測モデルの開発

数値的検討により新たなエンジン技術の開発を加速することが求められている。数千の化学種と数千の素反応から構成される詳細反応モデルが記述するガソリンの着火遅れ時間の温度・圧力・当量比・EGR依存性をわずか五つの式により誤差10 %以内という高精度で再現可能な方法を確立した。この着火遅れ時間総括式を用い、最も簡素な着火予測モデルとして普及しているLivengood-Wu積分を遡り型で行うという新たな発想により、高汎用性、高精度、低計算負荷を極めて高いレベルで並立させたガソリン着火予測モデル(ノッキング予測モデル)を確立した。このモデルを天然ガス、水素、アンモニアなどの新燃料の着火予測に拡張することにより、これらの燃料を用いた新世代エンジンの開発に大きく貢献可能であると考える。

小寺 正敏

絶縁物への電子ビーム照射時の無帯電条件

電子ビーム(EB)は原子サイズ程度にまで細く絞れるため、レーザービームより格段に微細な加工が可能で、最先端集積回路製造を含む様々なナノテクノロジーで使用されている。ところが、EB照射される試料が絶縁体の場合、電子電荷の蓄積等で試料が帯電することは避けられず、応用範囲が限られると懸念されてきた。我々はEB照射後の絶縁体表面の電位分布を測定する静電気力顕微鏡(EFM)を開発し、照射条件によって起こる帯電現象がどのような特徴を示しながら変化するかを詳細に調べた。その結果、大量のEB照射を行っても試料が帯電しない条件を発見した。

渡辺 信久

ごみ焼却で塩素の無機化をチェックする

ごみの燃焼は、たき火や山火事とは異なり、金属と塩類が共存する燃焼系であり、人類が初めて地球上にもたらしたものです。ハロゲンが金属を活性化し、新たな有機ハロゲンを生じます。これを最小化しなければなりません。塩ビなどの人工有機ハロゲンも、燃焼によって無機化・安定化されます。その監視・制御のために、気相の有機ハロゲンを迅速にオンラインモニタリングするものです。

又吉 秀仁

機械学習を用いた最適動作による高効率な風力発電システム

大きな慣性モーメントを有する風車は、風速変動が大きい風況において、回転速度を迅速に制御することが難しく、発電出力は最大で40%以上減少する。これに対し、当研究室では高効率化に有効な回転速度維持制御法において、風速変動と風力発電システムの動作特性を機械学習により明確にし、風車制御システムに反映させることで、様々な風車タイプや風況に適用可能な高効率風力発電システムを考案した。

森實 俊充

メカトロニクス技術、パワーエレクトロニクス技術を用いた電気機器の効率的な利用法

電気機器の利用は他分野に渡っており、その効率的な利用法が求められています。それぞれの電気機器は直流あるいは交流が用いられていますが、近年のパワーエレクトロニクス技術の発展により電力変換機器を用いて直流と交流の電圧や電流、周波数や位相を自由に変換することが出来るようになりました。本研究室では 様々な電気機器を用いて電気を作るから使うまで、効率的な利用法を研究しています。

今川 光

関西地域の住宅における温熱環境と快適性及び居住者行動に関するフィールド調査

人間が多くの時間を過ごすであろう建築内の快適性構築は重要である。本研究では関西地域の実際の住宅において、温湿度計などによる「物理環境自動測定」と居住者に快適性と行動習慣を回答してもらう「アンケート申告」を同時実施する「フィールド調査」を1年以上行い、居住環境のデータセットを構築する。このデータセットを統計解析することで、居住実態を解明するとともに、季節に応じた適切な温熱環境や居住者行動を提案する。

小林 正治

CPMEおよび4-MeTHPの有機合成反応溶媒としての応用

21世紀の有機合成化学産業では地球環境への格段の配慮が求められており、環境負荷の少ない素反応や反応剤の開発はもとより、反応装置や実施手順を含めた合成プロセス全体の改良・革新が日々検討されている。反応や精製に用いる「溶媒」も環境に影響を与える重要な因子の一つであり、グリーン基準に適合した溶媒の利用が推奨される。筆者は、産業利用できる溶媒の選択肢を広げることを目的として、21世紀に開発された日本発の疎水性エーテル系溶剤、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)および4-メチルテトラヒドロピラン(4-MeTHP)の有機合成反応溶媒としての活用を検討した。

廣芝 伸哉

フレキシブルデバイス作製のための基盤技術

有機分子や,酸化物ナノ材料など物質のもつ多彩な機能や物性を応用し,フレキシブルFETデバイスやバイオセンシングなどのナノシステムデバイス創成することを目指しています. 物質中の電子を情報システムに組み込めるようなデバイス機能につながる物質の性質(物性)を探求しています. 電気測定をはじめ,分光特性,構造解析,分子動力学計算およびナノ構造作製技術を用いて基礎物性をベースとして得られた知見をもとに,デバイス機能への展開を目指しています. 特に,ナノ加工技術や精密な薄膜形成手法が得意分野です.この分野では,有機半導体ナノワイヤや分子超格子構造,誘導自己組織化と逐次浸透合成を組合せた微細構造作製などなど,新しい独自の技術を目指しています.

見市 知昭

コロナ放電を用いた新規な活性酸素種供給法

液面にコロナ放電を照射すると生成した活性酸素種がイオン風によって液中まで輸送されます。現在、我々はこの現象を利用して液中に含まれる有害有機物の分解を行っており、その結果、従来の技術では困難な難分解性物質が分解できることを明らかにしています。また、従来法では利用できてない新たな活性酸素種が本方式では利用できている可能性が実験結果から示唆されました。このユニークな手法を用いて難分解性有機物の分解やカーボンブラックの分散処理などの応用研究を行います。

下村 修

ゼオライト型イミダゾラート構造体を利用する一液型熱潜在性硬化剤の開発

一液型硬化剤として、保存安定性に優れ低温で硬化作用を持つゼオライト型イミダゾラート構造体を合成した。これは、90℃以上に加熱することで樹脂硬化反応が高効率に促進し、作業時間短縮と省エネルギーに貢献できる。また、樹脂類とイミダゾール類の中から適当な配合処方の組み合わせにより硬化反応性の設計ノウハウを提供できる。

福原 和則

図面分析による建築設計プロセスの解明

優れた建築を検証する方法は、建築が現存する場合は現地調査が基本であるが、設計図面分析もまた、建築特徴を包括的にとらえるという点において有効である。結果としての設計図面は、作品の特徴を後世に伝えてくれる。一方で検討途中の図面もまた、検討プロセスの記録として重要な価値を持つ。何時、何をどのように検討したか。その解明は作家研究の枠を超えて普遍的な設計方法探求のヒントとなる。

羽賀 俊雄

高速ロールキャスターによるアルミニウム合金板の鋳造

ロール周速30m/min以上,冷却速度2000℃/s以上でアルミニウム合金板が鋳造可能な双ロールキャスターと単ロールキャスターの開発を行ってきた.溶湯から直接薄板の高速鋳造が可能であるため,省工程・省エネルギーの利点がある.また,高い冷却速度によりリサイクル材に含まれる金属間化合物を微細粒状化し,不純物を部外化することができる.つまりアップグレードリサイクルが可能になる.また,中心線偏析は,双ロールキャスターに特徴的な欠陥であるが,これを解決するためにスクレイパーを装着した単ロールキャスターを開発した.

吉田 恵一郎

誘電体を用いたすすの静電捕集とプラズマ分解

エンジン等の燃焼排ガスに含まれる「すす」を除去するには,多孔質セラミックのフィルタが用いらせますが,すすの蓄積とともに圧力損失が上昇します.  一方,静電集じん技術は,帯電させた微粒子を静電引力で気流から取り除くため圧力損失が極めて低いものの,導電性の高いすすの場合,再飛散しやすいという問題があります.  本申請技術は,コレクター部に誘電体を用いることで,フィルタレスで高効率に集塵を行い,同時に,誘電体上で低温プラズマによって酸化分解まで行うことが可能です.