RESEARCH TITLE 【2022・2023年度研究PJ】3次元形状と表面質感を表現できるライトフィールド(光線空間)映像技術

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RESEARCHER研究者リスト

※2022年度当時の所属・職階で表示しています

IM kawakita

研究代表者情報科学部 情報メディア学科河北 真宏 教授

IM kawai

研究分担者

情報科学部 情報メディア学科

 河合 紀彦 准教授

IM muraki

研究分担者

情報科学部 情報メディア学科

 村木 祐太 講師

外部協力者

愛知学院大学 心理学部

坂野 雄一 教授

OVERVIEW研究課題の概要

 物体表面で様々な方向に拡散・反射する光を見ることで、人は物体の質感(光沢感など)を視覚的に繊細に感じながら生活している。通常の2次元ディスプレイでは、画面からの光は一様に拡散するため、実物を見た時のような光沢感などの質感は再現できない。一方、光線を再生するライトフィールド(LF:光線空間)映像技術では、多くの光線を再生することで3次元形状を表示できるとともに、光線単位で明るさを制御できるため、複雑な光の反射状態を再現することで質感が表現できる。従来、水平視差のみの多視点3Dディスプレイによる質感再現の研究例はあるが、質感を十分に再現できる実用的な映像技術は実現されていない。

 本研究の目的は、より実物に近い豊かな質感を再現できる3Dディスプレイの実現である。本目的の達成のため、水平方向だけでなく全方向に光線を再生するLF映像による質感再現を研究する。まず、光線再生方法(光線の密度や方向数など)と質感再現効果の関係についてシミュレータを用いて主観評価実験を行い、光線再生システムの要件を明らかにする。また、得られた結果をもとにディスプレイの設計・試作を行い性能評価する。また、別途開発中のLFカメラとともに、実被写体からの質感の取得・表示システムを構築し、デジタルアーカイブやAR/VRなどへの応用の可能性を検証する。

 

REASON課題実施の根拠

  水平視差3Dディスプレイによる光沢再現の研究例はあるが、現実の状態に近いフルパララックス(全方向視差)3Dディスプレイによる研究例は見当たらない。3Dディスプレイで映像再現に使用できる情報量(光線数)が限られているため、質感を効果的に再現できる光線再生条件を求めることが重要である。

 物体の3次元形状とともに表面質感を忠実に再現する技術は、AR/VRやデジタルアーカイブ、工業デザイン、コスメティック、アパレル業界においてニーズが高く、その他の幅広い分野においても新たな産業応用の創出が期待できる。また、実世界とメタバースの融合が急速に進む中、リアルに実物を再現する映像技術は不可欠である。

ライトフィールド技術による3次元形状とともに質感のある映像の再生

EFFECT期待効果

期待される研究成果

研究期間中の成果

・国内の学会発表:5件 

3次元画像コンファレンス2022、画像電子学会 研究会、3次元画像コンファレンス2023、映像情報メディア学会 年次大会 2件)

・国内の国際会議:2

International Display Workshop (IWD)’22IDW’23

・海外の国際会議発表:1

Optica(米国光学会)Imaging CongressBoston

 

・特許出願:国内出願1件 (20227)、 PCT国際出願1(20236)

期待される知財の成果

光線情報の取得や再現は、3Dセンシングや検査など様々な幅広い産業応用が期待できるため、新規の特許出願を予定している。

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