界面接合の1例として物質の接着が挙げられる。通常の接着剤では、触媒を利用した接着液の化学反応を通して接合が進むが、我々は無機層状化合物に触媒をカプセル化する技術を確立した。この技術によって、接着剤を界面に塗布した状態を安定に保ちながら、熱などの外部刺激により接合が進行することを独自に見出しており、産学官から高い評価を得ている。本プロジェクトでは、無尽蔵な太陽光エネルギーの利用研究に関する知見を基に光を外部刺激として用いることが可能な機能性材料を創出し、シーズ発掘に繋げる。さらに、これら材料の構造解析、反応シミュレーション、接着強度などの特性評価を共同研究者と一丸となって推し進めていくことで、学術的な知見を得る。また、接着界面で発生するガス等、利用工程で考えられる問題にも対処するため、環境分析も併せて行い、実用性の観点からも検討を行っていく。SDGsの「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に該当するものであり、日本先行の技術を学際研究も含めて推進する。