RESEARCH TITLE 【2020~2022年度研究PJ】生命支援バイオ技術のための研究開発・人材教育プラットフォーム構築

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RESEARCHER研究者リスト

研究代表者

工学部 生命工学科

藤里 俊哉 教授

研究分担者

工学部 総合人間学系教室

中村 友浩 教授

研究分担者

工学部 生命工学科

長森 英二 准教授

研究分担者 工学部 生命工学科 﨑山 亮一 准教授

研究分担者

工学部 機械工学科

横山 奨 講師

OVERVIEW研究課題の概要

代表者らが開発したバイオ人工筋肉を軸として、各分担者が有するヒト細胞の大量培養・高度組織化、マイクロ評価デバイス作製などの異分野要素技術を融合する。これにより神経筋接合組織モデルなどを新たに創出し、筋ホルモンであるマイオカインの探索など、生命支援分野での研究開発を行う。
同時に、このような異分野融合バイオ技術の研究開発、医療に従事する高度人材を育成するため、大学院において本学学部卒業生に加え、社会人である企業研究者、臨床工学技士・検査技師・培養士などコメディカル(医療従事者)を受け入れ、さらに工学部と知的財産学部との工知連携によって知財戦略のわかるバイオ技術者を養成する。

REASON課題実施の根拠

研究開発および人材教育に分けて記述する。

1. 研究開発

位置づけ・分析・意義

OIT-Pに加わる以前からバイオ人工筋肉の研究開発を実施してきた。当初は再生医療分野での筋疾患患者さん治療を目的としてきたが、バイオ人工筋肉の創薬やモデルとしての有用性に気づき、さらにOIT-Pにて学内研究者たちと共同研究することで、マイオカイン探索や加齢性筋萎縮、神経筋接合モデル構築などへと展開してきている。伝統的な工学が強い本学にあってバイオ系技術を進展させることは、本学の社会貢献の幅を広げることにつながる。

将来性・独自性

バイオ人工筋肉を研究しているグループは国内でも数グループ、世界的にもマイナーな存在である。特に本学の特徴である、ものづくり環境を生かした生命科学と機械工学との異分野融合領域ではトップレベルを狙える位置にある。

2. 人材教育

位置づけ・分析・意義

新型コロナウイルス感染症の検査・治療において、PCR検査ができる技師の不足、ECMO(体外式膜型人工肺)を操作できる工学技士の不足が指摘されている。医療分野では人的エラーを軽減するためにクルー・リソース・マネジメントが取り入れられつつあるが、コメディカルは専門学校卒業者も多く、医師と対等な立場としてチームを組む上での障害にもなっている。コメディカルの大学院教育は我が国の医療現場における高度人材の育成としても重要である。また、工知連携は本学の大きな特徴になり得る。

将来性・独自性

コメディカル教育だけでなく、歴史的に製薬企業が多い関西圏において、異分野融合領域で技術開発を担うことのできるバイオ技術者育成は、関西地域のプラットフォーム維持に重要な役割を果たす。

EFFECT期待効果

期待される研究成果

本プロジェクトでは、バイオ人工筋肉を基盤とする研究開発の学術成果のみならず、大学院におけるコメディカルなどの社会人再教育体制、ならびに工知連携による”知財戦略を知るバイオ技術者”、”バイオ技術を知る弁理士”の学内人材教育体制の確立も成果として目指す。

  • 学術成果では、OIT-P報告書にあるとおり、昨年度までの2年間で論文等17本、学会等25件の発表を行った。本プロジェクトではこの1.5倍以上の成果発表、特に、高い評価を有するジャーナル投稿を目指す。
  • 人材教育では、3年以内にコメディカルなどの大学院社会人入学者の獲得を目指す他、工知連携による工学・知財研究科間の所属大学院生短期交換を目指す。異分野の研究室における経験は、知識・技術の拡充のみならず就職活動にも好影響を与えるはずである。

期待される知財の成果

代表者藤里は本学での2件の共同出願を含む17件、分担者長森は22件、舩本は11件などの特許出願経験を有する。また、現在、バイオ人工筋肉に関する複数の出願候補案件を本学知財アドバイザーと相談中であり、補強データが蓄積次第、出願を予定している。これらを含め、本プロジェクト3年間で5件程度の特許出願を目指す。

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