RESEARCH TITLE 【2021年度研究PJ】機能性カーボンナノ材料の新規合成法開発プロジェクト

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RESEARCHER研究者リスト

研究代表者

工学部 応用化学科

藤井 秀司 教授

研究分担者

工学部 環境工学科

平郡 諭 准教授

研究分担者

工学部 応用化学科

村田 理尚 准教授

研究分担者

工学部 応用化学科

平井 智康 准教授

外部協力者

独立行政法人

大阪産業技術研究所

渡瀬 星児 総括研究員

外部協力者

独立行政法人

大阪産業技術研究所

御村田 紘志 総括研究員

OVERVIEW研究課題の概要

最近、ヘテロ原子(窒素、硫黄)を含有するカーボン材料が、白金に代わる燃料電池用非金属触媒として注目され、工業および学術分野で大きな注目を集めている。ただ、合成法が煩雑であり、また電気エネルギーを大量に使用する必要がある。本研究では、ヘテロ原子含有高分子へ光を照射するだけの、簡便かつ省エネルギー型のヘテロ原子含有カーボンナノ材料合成法を開発する。具体的には、まず、水を媒体とする化学酸化重合により、窒素・硫黄含有高分子を合成する。次いで、生成高分子に近赤外光または太陽光を照射することで、ヘテロ原子含有カーボンナノ材料に変換し、その化学構造、物性を評価する。

REASON課題実施の根拠

白金触媒は、燃料電池電極触媒として利用されているが、高価であるため、代替となる触媒材料の探索が進められている。最近、カーボン材料に窒素・硫黄などの原子をドープ(添加)した「ヘテロ原子ドープカーボン材料」が白金に代わる触媒として注目され、工業および学術分野で活発に研究されている。ただ、従来のヘテロ原子ドープカーボン材料の合成には、複雑な高温プロセスと条件の適切な制御が必要であり、熱処理装置、煩雑な反応操作が必要であり、1日以上の時間がかかっている。本研究では、ヘテロ原子含有高分子に光(近赤外光、太陽光)を照射するだけの、簡便かつ、環境適応型の合成法を開発する。

EFFECT期待効果

期待される研究成果

得られた成果を、学術論文として纏め発表する。
これまでに、以下の2報論文報告をしている。
K. Matsui, K. Yamamoto, K. Oyama, M. Seike, K. Takeuchi, T. Funatsu, K. Mitamura, S. Ikeda, S. Watase, T. Hirai, Y. Nakamura, S. Fujii “Nitrogen-containing carbon tubes fabricated by light irradiation”
Langmuir 40(12), 6272-6284 (2024) DOI: 10.1021/acs.langmuir.3c03783

K. Oyama, M. Seike, K. Mitamura, S. Watase, T. Suzuki, T. Omura, H. Minami, T. Hirai, Y. Nakamura, S. Fujii “Monodispersed nitrogen-containing carbon capsules fabricated from conjugated polymer-coated particles via light irradiation”
Langmuir37(15),4599-4610(2021)  https://doi.org/10.1021/acs.langmuir.1c00286
[Press release] [Highlighted in接着剤新聞]

期待される知財の成果

ヘテロ原子含有高分子に光(近赤外光、太陽光)を照射することで、ヘテロ原子ドープカーボンナノ材料を創出する方法は新規性が高い。その内容について実験結果を纏め、企業との共同研究、共同出願に繋げる予定である。さらに、企業と共同でPCT国際出願も視野に入れている。

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