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ホーム電磁流体・プラズマのコンピュータシミュレーション
SDGsの分類
研究テーマ
エネルギー・環境ものづくり・製造技術自然科学
学科の分類
工学部電子情報システム工学科

電磁流体・プラズマのコンピュータシミュレーション

工学部

電子情報システム工学科

シミュレーション研究室

西口彰夫 教授

電磁流体コンピュータシミュレーションプラズマ

 コンピュータの性能の向上と共に様々な分野でコンピュータシミュレーションによる研究が行われるようになってきました。本研究室では電磁流体プラズマの性質をコンピュータによる数値計算により解析しています。電磁流体は温度や密度、それを構成している原子・分子によって振る舞いが大きく変わり、それを再現或いは模擬するモデルを開発し、作成したモデルを用いて解析を進めています。核融合研究やプラズマを利用したモノづくりへの応用を目指しています。

研究の背景

高温プラズマはエネルギーを作る核融合や動力源・光源、溶接・切断等アーク放電に使われ、低温プラズマは産業応用プラズマとして表面処理、殺菌、環境、医療、バイオ、農業用途まで様々な複合領域で産業応用が拡がっています。プラズマは電荷をもった自由な粒子の集まりであり、温度や密度で様々な違った性質を持ちます。プラズマは更多くの.分野に応用できる可能性を持ったいますが、既存の応用の高品質化や新たな応用へ広げるためにはその性質を把握し制御できるようになる必要があります。

研究の目的

プラズマの産業への応用を高品質化し、更に広げるためにプラズマの種類、温度や密度による挙動の違いを明らかにし、様々なプラズマの利用を解析できるシミュレーション手法の開発を行う。

研究の内容

1.プラズマ・電磁流体及び非粘性流体の挙動解析数値シミュレーション精度の解析及び高精度化の研究

流体としての特性と電磁気学的な特性を併せ持つプラズマ・電磁流体の振る舞いを高精度に解析するシミュレーションコードの作成及びコードを使った解析を行っている。現在は主として、自発磁場生々と熱伝導に関する解析を行っている。

 

2.電磁界、電磁波伝播の解析の高精度化

FDTD 法 (Finite Difference Time Domain method)は、マクスウェルの方程式などの波動方程式を差分化してシミュレートする方法である。アンテナの設計、電磁波の散乱、導波路の設計等に利用され、その他振動・波動現象一般への応用も広がりつつある。

 FDTD法は、空間時間とも2次精度であるが、分散があるため、周波数によって伝播速度に違いが生じる。そのため波動の長距離伝播の計算では、波形が歪むという問題がある。本研究では、FDTD法の特性(精度)の解析や分散を補正する方法の検討もおこなっている。

FDTD法による電磁波伝播

 方形導波管からのTE10モードの電磁波の放出を、FDTD法により計算した結果の一例を図に示す。導波管中央のxy平面(右図の緑の面)上での電界(Ey成分)を表したものである。時間とともに電磁波が+y方向に伝搬していく様子が理解できる。

 

用途、課題等

 プラズマを利用して様々な産業応用に使う際の計画設計動作の制御をするために事前のシミュレーションや挙動解析を行うツールとして用いることにより、加工や製品品質の維持改善を行う。

用途によって使われるプラズマの種類や温度、密度が違う。プラズマは種類や温度密度によって大きく性質がかわるため、これらの解析も用途ごとに違ったモデルで解析されている。プラズマの利用は用途によって最適な状態が違うが実際のプラズマは均質でなく様々な状態、温度や密度などが違う様々な状態が混在している。そのため用途に合った状態のプラズマ以外の部分が悪影響を及ぼすことが多くある。これらの影響を最小限に抑える方法を見つけることができればプラズマの応用をさらに広げることが可能である。

論文

「Nonlocal Electron Heat TRansport in Magnetized Dense Plasmas」(2014)西口彰夫『Plasma and Fusion Research』9p.1404096-1~1404096-6.

「Structures of Pertubations Generated by Target Surface Roughness in Planar Ablative Flow」(2002)西口彰夫『Jpn. J. Appl. Phys.』41p.3125-3129.

研究者INFO: 工学部 電子情報システム工学科 シミュレーション研究室 西口彰夫 教授

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