安全安心で快適な社会を支えるIoT基盤技術に関する研究

工学部

電子情報システム工学科

通信システム研究室

熊本和夫 准教授

コロナ禍をきっかけに、世界中の人々の生活スタイルが変化しつつあります。その中で重要な役割を果たすのが通信システムです。我々はネットワークそのものが、ユーザの利用形態、無線環境など様々な状態を理解し、状況に応じて最適なネットワーク利用形態をユーザに提供する究極に便利なネットワークインフラストラクチャの創造を目指しています。

研究背景・目的・内容(ソフトウェア無線ネットワークによるIoTの基盤技術)

IoTネットワーク基盤の研究開発の重要性

IoT社会では、次世代移動体通信(5G)や自動運転システムに加え、センサネットワークやロボット、家電さらにはスマートグリッドなどあらゆるものがネットワーク基盤により統合されます。

異種無線システムに対応した新しい通信基盤の必要性

次世代通信基盤では、多種多様な通信規格や周波数、強度をもつ無線信号をシームレスかつスムーズに相互接続する必要があります。

あらゆる場所に対応した通信技術の研究開発

IoTでは、あらゆる「モノ」を対象をしているため人が住んでいない地域にもネットワークを導入し運用する必要性があります。

安全・安心で高信頼性の通信システムの重要性

我々の生活に深く入り込んだネットワークサービスにはより強固なセキュリティが求められます。加えて、現代社会の通信ネットワークへの高依存度は、近年多発する自然災害などで通信システムに障害がおこると社会生活への影響が大きくなっています。

研究室の主要研究テーマ

自由空間光無線通信(FSO)

  • 2μm帯レーザによる光無線通信に関する大気の乱流の影響に関する研究
  • 光無線通信を用いたRoF信号のMIMO伝送に関する研究

従来よりも長い波長の光を用いて長距離に信号を送る技術、目にも優しい。

無線アドホックネットワーク

  • アナログ協力中継方式に関するニューラルネットワーク補償技術に関する研究

高速なマルチホップ通信を実現するために、信号をAIにより判定する技術。

光ファイバ無線

  • ヘテロジニアスワイヤレス空間を利用した高精度双方向屋内位置推定システムに関する研究
  • RoF偏在アンテナシステムのスペクトル波形を利用した無線LAN暗号生成技術に関する研究

光ファイバ無線を構築することで安価にアンテナが増設できる。これを利用して屋内で位置推定
精度を向上させたり、電波のスペクトルを暗号化に利用する技術の研究。

スマート防災

  • 無線アドホックマルチホップネットワークを用いたIoTスマート防災システムの構築

高齢者等の情報弱者のために災害情報等を安価に伝達する屋内ユニットの開発

自由空間光無線伝送装置
USRPを用いたMIMO通信
スマート防災システムの試作機

研究シーズ・教員に対しての問合せや相談事項はこちら

技術相談申込フォーム