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ホーム誘電体を用いたすすの静電捕集とプラズマ分解
SDGsの分類
研究テーマ
エネルギー・環境
学科の分類
工学部電気電子システム工学科

誘電体を用いたすすの静電捕集とプラズマ分解 Collection and plasma-decomposition of soot using a dielectric electrode

工学部

電気電子システム工学科

プラズマ・環境工学研究室

吉田恵一郎 准教授

ディーゼルエンジン排ガス大気汚染プラズマ静電気誘電体すすPMPM2.5PM0.1

エンジン等の燃焼排ガスに含まれる「すす」を除去するには,多孔質セラミックのフィルタが用いらせますが,すすの蓄積とともに圧力損失が上昇します.  一方,静電集じん技術は,帯電させた微粒子を静電引力で気流から取り除くため圧力損失が極めて低いものの,導電性の高いすすの場合,再飛散しやすいという問題があります.  本申請技術は,コレクター部に誘電体を用いることで,フィルタレスで高効率に集塵を行い,同時に,誘電体上で低温プラズマによって酸化分解まで行うことが可能です.

一般的なすすの処理方法

最も普及しているすすの処理方法として多孔質セラミックによる排ガスのろ過が挙げられます.この場合,通過するガスの圧力損失が無視できず,また,蓄積したすすを定期的に昇温・酸化分解するために昇温する必要があり,燃料消費量の悪化が問題となります.

静電気を利用する場合の問題

コロナ放電によって通過する微粒子を荷電し,その後静電場によって集じん電極に微粒子を集める方法(静電集じん)は,一般に通風抵抗が極めて小さいです.したがって,排ガス中のすすの除去への応用が期待されます.しかし,除去対象が炭素を主成分とするすすの場合,すすの高い電気伝導性が原因となり,微粒子を集める電極(集じん極)に付着した後で離脱する力を受け,再飛散が引き起こされるという問題があります.

紹介する技術の着眼

本研究では,集じん極として従来のように露出した金属ではなく,帯電させた誘電体とします.そうすることで,導電性の高いすすであっても,絶縁層を介した付着力が働き,再飛散を抑制することができます.

図2

試作機の作動プロセスと基本構造

捕集プロセスと分解プロセスを交互に繰り返すことを基本とします.

捕集プロセスでは,誘電体表面に設置した電極に電圧を印加することで微弱な放電を生じさせ,誘電体表面をあらかじめ帯電させておきます.そこに,それとは逆の極性に荷電したすすを誘導し,捕集します.

分解プロセスでは,誘電体表面の電極に比較的高い交流電圧を印加して,誘電体バリア放電によるプラズマを生じさせます.プラズマは捕集されたすすを酸化分解し,表面をリフレッシュします.

試作機の外観

全体をアクリル樹脂製とし,上流に微粒子の荷電部,下流には表面に細長い放電極を設置したガラス板を配置しています.

試験例

実際の排ガスを流通させた結果,ガラス板上で放電極の周辺に多くのすすが付着することが示されました.また,蓄積した表面のすすは,プラズマによって酸化分解されることも示されました.

実用化までの課題

少なくとも,以下のような課題があります.

(1)最適な印加電圧波形の模索

(2)最適な電極形状の模索

(3)すす蓄積の検出手段の開発

(4)大型化

(5)信頼性確認

論文

「Aftertreatment of Carbon Particles Emitted by Diesel Engine using a Combination of Corona and Dielectric Barrier Discharge」(2019)YoshidaKeiichiro『IEEE Transactions on Industry Applications』55(5)p.5261-5268.

研究者INFO: 工学部 電気電子システム工学科 プラズマ・環境工学研究室 吉田恵一郎 准教授

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