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ホーム磁歪材料を応用したエネルギーハーベスト発電体の創製
SDGsの分類
研究テーマ
エネルギー・環境ナノ・材料
学科の分類
工学部機械工学科

磁歪材料を応用したエネルギーハーベスト発電体の創製

工学部

機械工学科

環境エネルギー材料研究室

山浦真一 教授

共同研究者

関口哲史
佐々木敏夫
中嶋宇史
再生可能エネルギー環境発電エネルギーハーベスト

本技術は、鉄コバルト系磁歪合金の逆磁歪特性を利用し、さらに衝撃付加部を組み込んで一体化させた、衝撃振動発電機である。発電促進のため、発電機内にリング状磁石を設置し、さらに磁歪合金コア材が衝撃により大きくスライドしながら固有振動を起こすため、通常の衝撃振動発電機と比較して、発電時間が長く、さらに発電力も高い点が特長である。一回の打突で30個以上のLEDを点灯させることが可能である。

研究背景

近年、化石燃料枯渇に対する懸念や新興国等におけるエネルギー需要の増大のため、従来のエネルギー源に加えて、新たなエネルギー源の開拓が持続可能社会の構築のための最重要課題の一つになっている。新たなエネルギー源としては、核融合エネルギーや自然界から取り出す再生可能エネルギー、水素エネルギー・燃料電池が挙げられる。再生可能エネルギーは、太陽光や水力、風力、波力、地熱等の自然・環境から採取するものを指し、最終的には電力として利用されるため環境発電とも呼ばれている。これらのうち、大規模発電技術として確立されている太陽光発電等を除き、自然界にわずかに存在する振動(運動エネルギー)や電磁波(電気エネルギー)等の微小なエネルギーを回収して電力に変換する技術を特にエネルギーハーベスト技術と呼んでいる。本研究室では、磁歪材料を始めとする機能性材料を利用したエネルギーハーベスト技術の創製を目指している。

新規Fe-Co磁歪合金の研究

我々は種々提案されている振動発電に着目し、現在、研究を行っている。優れた磁歪材料としてはTerfenol-D(Fe-Dy-Tb合金)やGalfenol(Fe-Ga合金)が良く知られている。Terfenol-Dは2000ppm以上の巨大磁歪を示すことが知られているが、基本的に脆性材料であり、さらに希少金属Dy, Tbを使用し、なおかつ単結晶であるため高価である。Galfenolも約300ppmの比較的大きな磁歪を示すが、希少金属Gaを使用しているためこちらも高価である。加えてどちらも米国海軍主導で開発が進められてきたため、日本国内での利用は限られていたようである。そこで我々は、磁歪量は劣るものの、他の磁歪材料よりも安価で機械特性に優れる材料としてFe-Co系磁性合金に着目し、最近、鍛造→冷間圧延処理によって磁歪量が最大140ppmまで上昇することを明らかにした。

新規振動発電体の創製

現在、振動発電には種々の方式が提案されている。例えば、磁歪材料を用いた逆磁歪方式の他にも、電磁誘導方式、静電容量(エレクトレット)方式、圧電方式などが挙げられる。そのうちのいくつかは衣服や靴底などのウエアラブル発電機が試作・提案されている。

 本研究ではFe-Co系磁歪合金コア材料に打突治具を使用して衝撃を与えることによって発電する振動発電機を考案した。構造としては、コイルの内部に磁歪棒材を挿入し、その棒材の一端に衝撃を与えることで逆磁歪効果により発電出力が得られるものである。

論文

「Magnetostriction of heavily deformed Fe-Co binary alloys prepared by forging and cold rolling」(2015)YamauraShin-ichi『Materials Science and Engineering B』193p.121-129.

「Fe-Co-V磁性合金を用いた衝撃スライド型逆磁歪式振動発電機の試作と評価」(2017)山浦真一『職業能力開発研究誌』33(1)p.36-41.

「Production of vibration energy harvester with impact-sliding structure using magnetostrictive Fe-Co-V alloy rod」(2020)YamauraShin-ichi『Journal of Magnetism and Magnetic Materials』514p.167260.

特許

特許第6422354号「発電装置」

研究者INFO: 工学部 機械工学科 環境エネルギー材料研究室 山浦真一 教授

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