熱電発電に必要な高性能 n 型熱電フィルムを開発
未利用の排熱から発電する熱電発電技術に関して、大気安定な塗布膜としてはこれまでで最も高い性能をもつ有機系n型熱電フィルムの開発に成功しました。n型半導体の材料の水分散液にエチレングリコールを添加剤として加える独自の環境調和型の手法を開発しました。多様な形状に貼り付けて利用する柔らかい熱電変換素子としてIoT社会への貢献が期待されます。
次世代電子デバイスに欠かせない酸化物半導体や酸化物誘電体は、スパッタリングなどの物理堆積法や化学気相堆積法を用いて作製されてきました。これらの方法は、成膜プロセスに真空を必要とする所謂「真空プロセス」です。しかし、酸素が不純物とならない材料であることから、装置コストやユーティリティコストが大幅に節約できる「非真空プロセス」でも高品質膜を作製できる可能性があります。当研究室では、代表的な非真空プロセスである「溶液塗布熱分解法」で酸化物半導体薄膜や酸化物誘電体薄膜を作製する方法を研究しています。
論文
「液相薄膜堆積法ー塗布法ー」(2020)『2020年版 薄膜作製応用ハンドブック(權田俊一編),エヌ・エス・ティ―』p.477-483.
「溶液塗布熱分解法で作製したHf0.5Zr0.5O2薄膜の特性評価」(12019)『材料』68p.745-750.
「Gas sensing characteristics of a WO3 thin film prepared by a sol-gel method」(2018)『Proceedings 2018』2p. https://doi.org/10.3390/proceedings2130723 .
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