ICT・ロボティクスのウエルネス分野への応用 人をはかる×幸せにする

ロボティクス&デザイン工学部

システムデザイン工学科

ウエルネス研究室

大須賀美恵子 教授

共同研究者

鎌倉快之

心拍や呼吸,目の動きや脳波,筋電などを人に負担をかけずに測る技術と,それらから人の意図や気持ちを推定する手法の研究をしています.これらの人を測る技術とバーチャルリアリティなどの情報通信技術とロボティクスを組合わせて,さまざまな人のwellbeing(幸せ)に役立つシステム・サービスを提供します.

衣服のままで心拍と呼吸を計測するバイタルセンシングチェアを開発しました.自動車運転,デスクワーク,居間でのくつろぎタイムなど場面に応じた人の状態の推定に役立てます.このほかにも,低負担で装着できるウエアラブルセンサ,カメラ映像を用いた計測も試みています.

心拍呼吸計測の応用例

心拍と呼吸を用いてパソコン作業中の集中低下を検出する試みです.集中していると速い規則正しい呼吸をしていますが,集中が途切れると一過性の大きな呼吸が増え,これによって心拍変動成分にも変化が見られます.実験室内だけでなく,実場面で低負担で計測できるデバイスの開発,フィールド実験も進めています.

高齢ドライバの事故が増えています.事象関連電位(脳波)と反応時間を用いて人の認知機能を「発見」「判断」「操作」に分けて評価する手法を開発しました.この手法を用いて操作インタフェースの評価も手掛けています.

バイオシグナルインタフェース

脳波や筋電,視線を用いて,ロボットアームの操作やメニュー選択操作を行うことができます.日常場面での利用をめざし,簡易計測デバイスの開発も行っています.

閉鎖空間の患者のためのインタラクティブシステム

骨髄移植後に閉鎖的な無菌室ですごす血液がんの患者さんのために,壁と天井にプロジェクションマッピングで360動画を映し簡単な操作で見渡しやズームイン・アウトができるシステムを開発しました.広々とした自然の中にいるように感じてもらうことでストレス緩和をめざししています.家族がもつ360度カメラの映像を配信し会話しながら見たいところを見てもらうシステムの開発もしています.

今進めている研究のキャッチフレーズは「人と人をつなぐ」「いつでも,どこでも,あなただけ」です.これらに重点を置いた研究紹介動画がありますのでぜひご覧ください.

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