主権免除をめぐる国際法と国内法の相克
本研究は、韓国における対日慰安婦訴訟と国内法改正案、イタリアにおけるドイツ主権免除事件ICJ判決以降の対ドイツ戦後賠償訴訟、米国法上の国際法違反行為免除例外規定に関する判例、国際法が要求する以上に執行免除を絶対化する各国国内判例を手がかりに、国際法上の主権免除規則とされている規範の変更を試みる国内法の新たな制定・改正、および、国内裁判所の判決は国際法にとって事実に過ぎないのかを問うものである。国際判例、国内判例、国内法を渉猟して、研究発表、論文投稿を重ねて、主権免除をめぐる国際法と国内法の相克を再検討することを目的とする。