骨格筋オルガノイドを活用した簡便な筋萎縮モデル
我々の研究グループでは、長期的な培養が可能で成熟度が高く、機能評価が可能なマウス骨格筋細胞のオルガノイド作成に成功しており、この骨格筋オルガノイドの培養中に生じる受動的張力を解放することで簡便に生体と類似した筋委縮誘導できる生体外モデルを開発している。この生体外デバイスを利用し、生体の筋萎縮を模倣することが可能であれば、筋萎縮を改善する創薬および高機能食品の開発が飛躍的に進展すると期待できる。
数値的検討により新たなエンジン技術の開発を加速することが求められている。数千の化学種と数千の素反応から構成される詳細反応モデルが記述するガソリンの着火遅れ時間の温度・圧力・当量比・EGR依存性をわずか五つの式により誤差10 %以内という高精度で再現可能な方法を確立した。この着火遅れ時間総括式を用い、最も簡素な着火予測モデルとして普及しているLivengood-Wu積分を遡り型で行うという新たな発想により、高汎用性、高精度、低計算負荷を極めて高いレベルで並立させたガソリン着火予測モデル(ノッキング予測モデル)を確立した。このモデルを天然ガス、水素、アンモニアなどの新燃料の着火予測に拡張することにより、これらの燃料を用いた新世代エンジンの開発に大きく貢献可能であると考える。
論文
「高精度エンドガス自着火予測モデルの開発(第4報)-着火遅れ時間総括式と誤差補正式を用いた遡り型Livengood-Wu積分-」(2020)『自動車技術会論文集』51(4)p.655-662.
「高精度エンドガス自着火予測モデルの開発(第2報)-プレミアムガソリンサロゲート燃料の着火遅れ時間総括式の構築-」(2019)『自動車技術会論文集』50(2)p.340-346.
「高精度エンドガス自着火予測モデルの開発-Livengood-Wu積分による着火予測の本質-」(2018)『自動車技術会論文集』49(6)p.1143-1149.
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