極薄フレキシブルサーモクロミックフィルムの開発
〈 住環境を改善する省エネ「サーモクロミック薄層フィルム」〉
工学部
ナノ材料マイクロデバイス研究センター
和田英男
教授
温暖化防止対策において、建築構造物に対する省エネが注目されています。特に、建築構造物の窓は熱損失が大きいため、日射遮熱性と日射取得性を高めることにより、冷暖房費負荷軽減に効果があります。二酸化バナジウム(VO2)は、熱的に誘発された相転移により近赤外透過率を変化させ、太陽熱流束を自動的に調整できます。本プロジェクトでは、可視光透明性に優れた極薄フレキシブルサーモクロミックフィルムの実用化を目指しています。
論文
「Characterization of the VO2 thin films grown on glass substrates by MOD」(2023)和田英男『IEEJ Transactions on Fundamentals and Materials』 143 (2)p.54-62.
「MOD法によるガラス基板上へのVO2薄膜の低温成膜」(2024)和田英男『材料』73 (2)p.172-177.
「MOD法によるナノポーラスVO2薄膜を用いた赤外線スマートウィンドウ」(2023)和田英男『NEWGLASS』38 (3)p.26-28.
特許
特願2021-122757特開2023-018549「調光ガラス及びその製造方法、並びに、前記調光ガラスを構成する多孔質モスアイ構造の二酸化バナジウム薄膜」
特願2022-165164特開2024-058048「二酸化バナジウム薄膜の製造方法及び二酸化バナジウム薄膜形成用原料溶液」