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SDGsの分類
研究テーマ
IT・IoT・AI・ロボティクス
学科の分類
情報科学部情報システム学科

自動発注問題を題材としたIT人材育成教材 教育コースAiBiC Spiralの開発と実践

情報科学部

情報システム学科

ソフトウェアデザイン研究室

福安直樹 教授

共同研究者

佐伯幸郎
神田哲也
市川昊平
PBLIT人材育成

ビッグデータ処理、人工知能、クラウドの各技術を融合して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成を目指して、スーパーマーケットにおける自動発注問題を課題として設定したPBLを設計・実装しました。システムを構成する各要素技術のみならず、チームでコンセンサスを得る方法やその難しさ、役割分担による開発、そのためのコミュニケーションなども経験できるようにしました。これまでに延べ236名を対象に実施し、アンケート結果等からその有用性を確認しました。

高度IT人材育成

近年、実践的な高度IT人材の育成を目的として、大学などの教育機関においてPBLを中心とした教育プログラムが広く実施されています。文部科学省のenPiT「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成」は、産学協働の実践教育ネットワークによって高度IT人材を育成する取り組みであり、我々はその取り組みの1つとして、ビッグデータ処理、人工知能、クラウドの各技術を融合して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成を目指して、教育コースAiBiC Spiralを開発しました。

PBL
PBLによる高度IT人材育成

自動発注問題

クラウド技術の発展に伴い、様々な情報がビッグデータとして蓄積され、これらの情報に基づいて付加価値を生み出すAI技術の利活用が急速に広がっています。そこで、現実的な課題の1つとしてスーパーマーケットにおける自動発注問題を課題として設定し、PBLを中心としたカリキュラムを設計・実装しました。自動発注問題は、長期間に渡る小売の販売データ処理、データの解析、機械学習による予測モデル構築、それらを結合したプログラムの実装とクラウド上のサービス活用といった技術を必要とします。

自動発注システム
自動発注システムの全体像
需要予測モデル
Microsoft Azure MLによる需要予測モデルの構築
自動発注プログラム
Jupyterによる自動発注プログラムの実装

この教育コースを実施するにあたり、実店舗における販売データに基づいた学習用データセットを用意するとともに、その販売データに基づいて店舗のシミュレーションを行う店舗シミュレータを設計・実装し、受講生によるチームが開発した自動発注システムの性能評価に用いました。

需要予測結果
シミュレータによる評価結果(例)―2つの折れ線グラフが一致しているほど予測の精度が高い

PBLを中心としたカリキュラム

実践的な高度IT人材の育成においては、もちろん技術の知識やそれを活用するスキルも重要ですが、それとともにチームで活動する経験も必要であると考えらます。チームにおいてコンセンサスを得る方法やその難しさ、役割分担による開発、そのためのコミュニケーションなどを経験することで、より実践的なスキルが身につくものと考えます。そこで、PBLの実施に先立ち、ビッグデータ、人工知能、クラウドの各技術の基礎知識を学ぶ講義・演習の他、ファシリテーションやプロジェクトマネジメントなどの演習を実施することで、チーム活動に必要なスキルの修得を目指します。

クラウド
ビッグデータ
人工知能
ファシリテーション

これらの基礎知識に基づき、自動発注のための意思決定システムをチームで構築するとともに、そこで得られた知見を最終成果発表会の場で他の学習者と共有します。

PBL
最終成果発表会
最終成果発表会
最終成果発表会

自己評価シートによる振り返り

チームでの活動を重視したPBLであることを意識させるため、自己評価シートによってPBLにおける1日の活動を振り返り、次の活動に活かします。

S1~S5は作業の計画性に関する質問です。チームとして活動するためには、計画に基づいてメンバーが作業を行うことが重要であり、また必要に応じて見直すというプロセスを認識させます。

S6~S7は情報共有に関する質問です。他のメンバーが何をしているかを把握しながら作業を進めることはチーム活動において重要です。

S8~S11は自分の活動に対する振り返りです。各自が能動的にチーム活動に参加することを促すためにこれらの項目を設定しています。

自己評価の結果は、チームごとに集計した結果をそのチームにフィードバックし、その後の計画に役立ててもらいます。

自己評価シート

S1. 作業を始める前に計画を立てましたか
S2. 計画では作業の成果物を具体的に定義できましたか
S3. 計画は必要なタイミングで見直すことができましたか
S4. 計画にそって開発を進めることができましたか
S5. 計画した目標は達成できましたか
S6. 振り返り時に他のメンバの作業内容に関して情報共有できましたか
S7. 議事録・実験ノートは適切に作成できましたか
S8. 自分はチームに何らかの貢献ができましたか
S9. 自分の作業はチームのコンセンサスを得て実施しましたか
S10. 自分の意見をチームに表明できましたか
S11. 特定のメンバに依存せずにチームとして活動できましたか

アンケート結果

2017~2020年度に、関西圏の大学(大阪大学、神戸大学、和歌山大学、大阪工業大学、京都産業大学、高知工科大学、甲南大学など)に在籍する延べ236名を対象に実施しました。

受講生に対するアンケートでは以下のような意見が得られています。

  • 普段かかわりの少ない他大学の同期の知り合いが増えて非常に有益な時間だった
  • チームで活動する中で、チームでプロジェクトを進める大変さとそれをうまく進めるための技術を経験することができた
  • 今までの学習内容が異なる人たちとともに学習していくことで、自分の強みや弱みを自覚することができた
アンケート結果
アンケート結果(2017, 2018年度)

PROGによる受講前後の比較

教育の効果を客観的に測定するため、受講の前後においてPROGコンピテンシーテスト(株式会社リアセックによる,社会人として求められるジェネリックスキルを測定するための指標、7段階のレベルによる判定)を実施しました。実施年度によって有意差の見られる項目に違いはあるものの、複数の力について受講前後で有意差を確認しました。

PROG結果
受講前後のPROG結果の比較(2019年度, N=67)

論文

「自己評価と客観評価の変化に基づく実践的人材育成コースにおける質的教育効果の測定」(2021)佐伯幸郎『コンピュータソフトウェア』38(1)p.52-64.

「自動発注問題を題材とした実践的人材育成コースにおける授業改善」(2020)佐伯幸郎『コンピュータソフトウェア』37(1)p.19-30.

「自動発注問題を題材としたビッグデータ・AI技術に対する実践的人材育成コースの設計」(2017)神田哲也『日本ソフトウェア科学会第34回大会論文集』34p.317-322.

研究者INFO: 情報科学部 情報システム学科 ソフトウェアデザイン研究室 福安直樹 教授

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SDGs
研究テーマ
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鎌倉 快之

カメラを用いた人の非接触状態計測

カメラの映像から顔や顔のパーツ,身体の動きを検出して生体信号を計測したり,計測した情報を応用するシステムを作成しています.また,計測したデータが,実際のセンサで計測したデータとどのくらい一致するのか,どんな風に違っているのかについて比較,解析しています. カメラを用いたウェアレス(非接触)での計測とその応用について検討しています.

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藤元 章

二硫化モリブデン/グラフェンの電界効果トランジスタ

〔概要〕酸化膜付きのSi基板上にMoを電子ビーム蒸着させ,Moを硫化させることにより二硫化モリブデン薄膜を作製した.この二硫化モリブデンのトランジスタ動作も確認した.SiO2上の二硫化モリブデン/グラフェンのヘテロ接合では,電流-電圧特性では線形性が得られたが,AlOx上では非線形性が得られた.本研究のMoS2結晶内にp型領域およびn型領域が生じることでショットキー性を示したと考えられる.

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小西 将人

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プロセッサの命令実行の効率性を妨げる要因の1つとして,ロード命令の実行にかかる時間が大きいことが挙げられる。この研究の目的は,不要なロード命令の一部を動的に排除(スキップ)するようなプロセッサの構成を提案し,命令実行の効率性をあげようとするものである。シミュレーションによる評価からおおよそ15%程度のロード命令がスキップできる可能性があり、また全体のプログラム実行時間をおおよそ8%程度減少させることが期待できる。

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外波 弘之

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中西 淳

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橋本 渉

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「カスケード災害」とは、ある事象が次々と他に影響を及ぼしていく連鎖現象を有する災害のことです。本研究ではカスケード災害を分析・評価するために、自然言語処理と機械学習を用いて新聞記事から災害事象の因果知識を抽出し、災害因果ネットワークを作成します。これをもとに被害を拡大・長期化させる脆弱性ポイントを見つけ出します。(東京大学廣井悠教授との共同研究)

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Mellor Andrew

Learning New Vocabulary

Students of English need to learn a lot of vocabulary. To be successful, they need to decide what vocabulary items to learn. As they choose which vocabulary items to study, considering the frequency of the vocabulary items in general use may be useful as well thinking about their own personal needs. They also need to decide which aspects of those vocabulary items to learn. and how to learn those vocabulary items. There are many aspects involved in learning vocabulary items related to form, meaning and use. Also they need to decide how to study vocabulary. This may include questions as to whether to learn items in isolation or context, whether to learn in semantic groups and how to reinforce and review learning.

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本田 澄

欠陥データを利用したソフトウェアプロジェクト比較手法に関する研究

本研究では様々なドメインや開発スタイルに属するソフトウェア開発に対して有効なソフトウェア信頼性モデルを構築し活用方法を広く普及することでソフトウェア開発をより効果的で制御可能とすること目的とします。そのためには多くの企業の開発データの収集方法および普及方法としてウェブアプリケーションの開発が必要です。また企業の開発データのみならずオープンソースソフトウェアにおける開発データも対象とします。本研究を行うことで現在困難とされている開発スケジュールの定量的な決定に役立つと考えられます。

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小池 一歩

酸化物エピタキシャル薄膜の作製とプロトンゲートトランジスターへの応用

三酸化モリブデン(MoO₃)および酸化タングステン(WO₃)は、電気化学的にイオンを挿入・脱離することにより、電気的・光学的特性が大きく変化する特性を有する酸化物半導体です。近年、これらの材料特性を活かし、ニューロモルフィックデバイスへの応用が注目されています。我々はこれまで、格子整合性を有する酸化物単結晶基板上に分子線エピタキシー(MBE)法を用いてMoO₃およびWO₃のエピタキシャル薄膜を成長させ、電気化学的にプロトンを注入した際の構造変化および電気・光学特性の変化を詳細に検討してきました。例えば、膜厚わずか40 nmのMoO₃薄膜に対して、2.8 mC/cm²の電荷密度でプロトンを注入したところ、電気抵抗率が約5桁低下し、半導体から金属への相転移的挙動が観察されました。現在は、この知見を応用し、MoO₃およびWO₃薄膜表面にプロトンを含有するナフィオン膜を接着させたプロトンゲートトランジスタの開発に取り組んでいます。本研究シーズは、MoO₃およびWO₃エピタキシャル薄膜の高品質な結晶成長技術と、それに基づく材料物性の知見の提供です。

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小池 一歩

絹フィブロインを用いた酵素膜の作製と拡張ゲートFET型バイオセンサーへの応用

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中西 真悟

ニュートンの二項定理を活用した修正パスカルの三角形の考案

ニュートンの二項定理では、負のべき乗を級数として表現できます。これがパスカルの三角形に活用できることは意外と知られていません。本研究ではフィボナッチ数列とリュカ数列の表現に、この発想が欠かせないことを可視化するとともに、この両数列に関連する数列を修正パスカル三角形が見事に表現してくれることを紹介します。下記に示す修正された三角形をご覧いただきこの考え方のアルゴリズムって美しいなって感動してもらえたら光栄です。

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中西 真悟

修正パスカルの三角形を活用した二刀流のワン・スキップ型数列の可視化

パドヴァン数列は,初項から3つ1,1,1を並べて始まります.その後の数列の値は,二つ前と三つ前の数列の値の和です.ですので,いわゆるワン・スキップ型の数列です.ペラン数列等もこの数列の特徴を継承した数列です.今回はこのワンスキップ型の数列の二刀流の可視化を公開します.パドヴァン数列は,オリジナルのパスカルの三角形の値を将棋の桂馬や,チェスのナイトのような桂馬型の和から得られることが周知です.小生も修正パスカルの三角形を用いてペラン数列の可視化に成功し,パドヴァン数列などワン・スキップ型の数列の初項の変化に耐え得る可視化も実現してきました.今回は前作のパドヴァン数列の正六角形の数理的特徴がヒントとなり,パドヴァン数列を修正パスカル三角形上の4UP型の和として表せることも紹介します.以上,数列の二刀流の可視化を楽しんでください.

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横山 恵理

デジタル時代の〈源氏物語〉

黒澤翁満『源氏百人一首』(天保10年刊)に対し、TEI(Text Encoding Initiative)を用いてテキストデータ構築を行った。 『源氏百人一首』本文に対し、人物・巻名・地名のタグ付けを行うことによって可視化したり、IIIF画像・『源氏物語』本文・『源氏物語』注釈書内容・現代語訳へと情報を拡張したりすることによって、「デジタル時代の〈源氏物語〉読み」が可能となる。また、江戸時代の源氏物語享受(和歌配列や撰歌基準、注釈の特徴)が可視化され、テキストデータを通して、いにしえ人の『源氏物語』理解に近づくことができる。

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藤井 伸介

古民家リノベーション- 洲本市よりまち荘

木造2階建ての古民家を、地域の交流の拠点として新たに蘇らせるプロジェクトである。設計第2研究室では、敷地周辺の調査を実施し、施主、洲本市、地域振興協力隊などと協力しながら議論と提案を重ね、新たなコンセプトと設計案を策定した。このプロジェクトは2023年から2025年までの3年間にわたって実施され、初年度の2023年には、「離れ」のリノベーションに注力した。離れはかつて母屋から分断されていたが、私たちはその離れを縁側でつなげ、地域の人々が気軽に訪れることのできるオープンな空間を創出した。また、廃材や地元で不要となった古材を解体時に再利用する提案も行った。さらに2年目には大学生の宿泊施設を整備し、3年目には地域に開かれたカフェと小さなライブラリーを設計してセルフビルドし、地元の熟練職人の指導のもと学生たち自身が実際の施工作業に携わり、洲本市の地域連携事業として参加している。

+1
雨宮 徹

生きる意味の研究

 ニヒリズム(この世界は生きるに値しないという世界観)の克服をテーマに、主にフランクル(V.E.Frankl,1905-1997)の意味の思想の研究を行っている。ユダヤ人であるフランクルは、強制収容所の体験記『夜と霧』によって世界的に有名であるが、精神科医としてニヒリズムの克服を一生のテーマとし続けた人物である。全体像が見えづらく断片的な印象を与えるフランクルの思想を、哲学の立場から体系化し、理解を深め、そこからニヒリズムを克服しうる理論を明確にすることを目的としている。 

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