SDGsの分類
研究テーマ
IT・IoT・AI・ロボティクス
学科の分類
情報科学部実世界情報学科

ROSプログラミング研修のためのオリジナルロボット

情報科学部

実世界情報学科

センサ情報処理研究室

宮脇健三郎 准教授

ROS(Robot Operating System)はロボット制御ソフトウェアの効率的な開発を実現するツール・ライブラリ群のセットで,世界中でロボットの研究・開発に利用されています. 本シーズはROSを通じたロボットのプログラミング研修に適したオリジナルのロボットを提供するものです.このロボットはハードウェアの構造も比較的分かりやすいように設計されているため,ソフトウェアの研修を終えた後に自分自身でロボットを構築する手助けとなります. 実際に提案するロボットを使ったROSの技術セミナーを開催し,参加者からは好意的な評価を得ています. また,大阪工業大学情報科学部でもPythonやC++によるロボット制御プログラミングを学ぶための教材としてゼミやPBL(Project Based Learning)で活用しています. ゼミやPBLにおいては小型の車輪移動ロボットと中・大型のロボットを使い分け,効率的に学習を進められるように配慮しています. 市販の大型ロボットは高価なものが多いですが,独自に設計・製作したロボットは低コストで手軽に利用可能です. 4足歩行ロボットや車輪移動型ロボットに装着するアーム等も製作しており,様々な研修用ロボットの製作ノウハウを有しています.

教育用ROS対応ロボット

小型(約23cm四方)で扱いやすい教育用のROS対応ロボットを販売しています。
LiDAR(距離センサ)を搭載し自律移動のプログラミング演習が可能です。

中・高校生、大学生のロボット工学教育や企業での研修等におすすめです。

大学発ベンチャー企業を通じて一般販売をしています。

  • ジョイスティック操作、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:地図作成)、ナビゲーション(自律移動)の各機能がボタン一つで実行できます。コマンドを入力する必要はなく、自律移動ロボットに必須の機能を簡単に試すことができます。
  • ディスプレイを搭載しており、無線キーボードも付属していますので、小型パソコンのように手軽に扱えます。外部モニタを接続することでプログラムの編集がしやすい環境にすることも可能です。
  • 車体は加工しやすいアクリル製ですので、センサやアクチュエータの追加・変更等の改造が容易に行えます。

屋内外対応差動2輪型ロボット SmartBotシリーズ

屋外用ロボットです.各種センサを搭載して屋外自律走行の実験が簡単に行えるように設計しました.
中之島ロボットチャレンジ(httpss://www.nakanoshima-rc.jp/index.html)等で利用しています.

ROSセミナー「2.5時間で分かる!」シリーズ

小型差動2輪型ロボット「Minibot light」を使用し,実際に対面でのROSセミナーを開催しています.
いずれも満席で好意的な評価を得ています.

個々のニーズに応じた個別セミナ(学術指導)も承ります.

開催済みセミナーへのリンク

セミナーの様子

ROS対応ロボットの基礎セミナーの様子
ROS対応ロボットの応用セミナーの様子

セミナーの事後報告

4足歩行ロボット

入手性の良い部品を活用し製作されています.設計も単純なため容易に拡張可能です.
歩容や足の長さの変更が及ぼす影響を検証するなど,様々な実験をすることができます.

ROS対応PBL用ロボットの概要

これまでに作成したロボット群の紹介動画です.動作デモは下の方で閲覧できます.

メカナムホイール全方向移動タイプ

メカナムホイールを使った全方向移動台車です.

オムニホイール同様,地図作成ナビゲーションなどの機能が利用できます.上半身も搭載可能です.
同じ全方向移動でも様々な構造があることを体験・学習できます.

  • バッテリ:12V 7.2AH×4(最大8個搭載可能)
  • モータ:KS5N-IG36P-027EN(エンコーダ付き)×4
  • コントローラ:RoboClaw 2x30A Motor Controller ×2
  • メカナムホイール:203mm ステンレスメカナムホイール
  • レーザ距離センサ:北陽UTM-30LX

アーム付き全方向移動型ロボット「ラサラス」

基本的な素材としてアルミフレームを利用し,全方向移動台車に加えてアーム(MoveIt対応)と上下動ステージを搭載しています.

小型ロボットで学んだナビゲーションに関する知識をほぼそのまま活用し,物体認識,アームを使った把持動作,人物認識など,自律移動からマニピューレションを含めたさらに高度なロボットプログラミングの演習が可能です.

そのままロボカップ@ホームリーグ(屋内でロボットがどの程度人間の生活を支援できるかを競う)等の競技にも利用できます.

アーム付き競技用ロボット
  • CPU:Jetson TX2
  • 車体部分
  • ギアモータ:KS5N-IG36P-027EN
  • モータコントローラ:RoboClaw 2x30A Motor Controller
  • アーム:Robotis Dynamixel サーボモータ
  • レーザ距離センサ:北陽UTM30-LX
  • 深度センサ:Intel Real Sense
  • マイク:CS-3eショットガンマイク
  • その他FPGAを利用した独自の視覚センサを搭載.

論文

「Online learning environment for robotics programming using ROS simulator」(2022)MiyawakiKenzaburo『Proceedings of the 10th IIAE International Conference on Industrial Application Engineering』p.203-207.

「人間との協調作業が可能な屋内外対応 ゴミ回収支援ロボットの開発」(2022)堀本大翔『インタラクション2022論文集』3D13p.442-445.

「ロボカップジャパンオープン@ホームリーグ ~家庭における生活支援ロボット~」(2016)宮脇健三郎『システム制御情報学会誌』60(2)p.73-78.

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