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研究テーマ
エネルギー・環境
学科の分類
工学部環境工学科

藻類バイオ燃料の実現に資する生物資源の収集と培養・育種技術 石油を作る微細藻類Botryococcus braunii

工学部

環境工学科

生命環境学研究室

河村耕史 准教授

共同研究者

Ardianor
NugurohoRA
バイオ燃料微細藻類低炭素化

バイオ燃料化が期待される微細藻類の1種(ボトリオコッカス: Botryococcus braunii)の遺伝資源を国内外から収集し、高密度培養法、突然変異育種法などの技術を開発している。これまで、日本各地の湖沼とインドネシアのカリマンタン島内の熱帯泥炭湿地や湖沼を中心に500株あまりの野生株を収集し、これまでの増殖速度の最速値を更新する新しい高増殖株を発見した。

論文

「Detection of the oil-producing microalga Botryococcus braunii in natural freshwater environments by targeting the hydrocarbon biosynthesis gene SSL-3」(2019)HiranoKotaro『Scientific Reports』9p.16974.

「Large-scale screening of natural genetic resource in the hydrocarbon-producing microalga Botryococcus braunii identified novel fast-growing strains」(2021)KawamuraKoji『Scientific Reports』11p.7368.

「BoCAPS: Rapid screening of chemical races in Botryococcus braunii with direct PCR-CAPS」(2022)KawamuraKoji『Algal Research』66p.102789.

研究者INFO: 工学部 環境工学科 生命環境学研究室 河村耕史 准教授

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SDGs
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宮脇 健三郎

スマート農林業のための自律走行型クローラロボット「アグリムーバ」

農地や山林での移動に適した中型のクローラロボット「アグリムーバ」を株式会社デザイオ社と共同で研究・開発しています. 雑草除去や作物の運搬等様々な作業に使用可能なロボットで,GNSS(Global Navigation Satellite System:米国の GPS や日本の衛星を含む全球測位衛星システム)や3 次元 LiDAR(光学的な距離計測センサ)を搭載し,ROS(Robot Operating System)にも対応しています. ROSはロボット制御ソフトウェアの効率的な開発を実現するツール・ライブラリ群のセットで,世界中でロボットの研究・開発に利用されているため,様々なソフトウェア資産を活用し容易に機能拡張ができます. 現在は,GNSSによるセンチメートル単位での測位情報に基づく自律走行や,LiDARを用いたSLAM(距離データに基づく環境地図の作成)をすることが可能です.

+3
井上 晋教授,大山 理教授,三方 康弘教授,今川 雄亮准教授

新設&既設橋梁の性能評価に関する研究

 工学部都市デザイン工学科・コンクリート構造学研究室,コンクリート工学研究室ならびに橋梁工学研究室は,八幡工学実験場・構造実験センターにて,1) 新設橋梁,2) 維持管理,3) 想定外(火災),4) 長期挙動の4テーマに関して,自主研究,企業との委託,共同研究を行っています.  ここでは,その研究成果の一部について紹介します.

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林 暁光

高力ボルトを用いた鉄骨部材接合部の性能評価

従来の鉄骨構造の接合部設計では、剛接合とピン接合のどちらかで設計されている。本研究は高力ボルトと接合金物を用いた接合部の実態を剛接合でもピン接合でもないグレーゾーンの接合部として捉え、ありのままの姿で半剛半強の接合として検討している。具体的には耐震設計で必要とされている接合部力学性能指標のうち、接合部の初期剛性や耐力、復元力履歴特性およびエネルギー吸収能力の評価精度の向上を目指している。

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﨑山 亮一

新規PD液開発ツールの三次元腹膜組織の開発

腹膜は中皮細胞、間質層、基底膜、血管から成りたちます。そこで、本技術は、腹膜を中皮細胞層、間質層、血管内皮層にわけて、それぞれの層を中皮細胞、線維芽細胞、血管内皮細胞を用いて作成します。それらを温度感受性培養皿とゼラチン積層化法を用いて、順に積層化することで、体の外で人工腹膜組織を構築します。さらに、腹膜で重要になる溶質の透過や中皮細胞の剥離などをトランスウェルを用いて評価します。 ・通常は1層しか評価できないが、本技術は異なる細胞で3層に積層化した人工腹膜を作成可能 ・積層化した人工腹膜をトランスウェル上に移すことで、溶質透過試験にて腹膜の傷害と溶質透過係数の関係図を作成可能

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又吉 秀仁

太陽電池の特性を利用した新規の協調制御

再生可能エネルギーの大量導入を可能にするDCスマートグリッドのための新しいマネジメント手法を開発した。提案するDCシステムは自立運転を可能とする設計であり、エネルギー貯蔵装置の活用だけでなく負荷制御や再生可能エネルギー電源の出力抑制制御を通信システムを利用せずに実現する。DCマイクログリッドのシンプルでロバストな自立運転のために、PVモジュールの特性を利用する新規のDroop制御手法を提案した。新規のDroop制御は最大電力の推定を行わないシンプルな制御システムにより、PV出力電力の適切な抑制を可能とする。

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近年、交通・監視・管制・指揮等の分野では、AI(人工知能)技術の適用により、システムの自動化・高性能化が推進されています。このようなシステムでは、現況を正確に「認識」し、次に起こる状況を高速に「予測」して、「実行」に移すことが求められています。しかし、危機管理などのミッションクリティカルなシステムでは、「実行」(意思決定)までを全てAIに託すには多くの技術的・運用的課題があります。このため、このようなシステムでの意思決定支援をするための研究開発に挑んでいます。

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神納 貴生

微弱特徴の可視化によるX線画像診断

社会インフラを支える工業製品など,簡単に停止して点検できないものは多く,それらは非破壊検査によって点検される.非破壊検査の一つとして,X線画像診断が挙げられる.X線は物体の透過率の違いにより内部構造を写し出せるが,X線が透過し難い金属などで覆われている場合,写し出せる内部構造の像は薄くはっきりとしないものとなる.これまで個別の工業製品に対するX線画像診断は熟練工の目視技術によって成り立っていたが,本技術は熟練工が確認する特徴を可視化して誰もが頑健に検査できるようにする.

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本田 澄

画像認識 AI はどこを見ているの?

さまざまな画像認識AIが提案されていますが、画像のどこを見て認識しているのでしょうか?本研究ではAIの認識箇所を特定する技術であるGrad-CAMを利用して認識箇所を可視化し、どこを見て認識しているかを調べました!その結果から次の提案を考えています。1)画像認識AIの精度比較のために、人間が画像を認識している特徴的な箇所とAIの認識箇所を利用する。2)長年の経験や勘が必要な画像識別技術をAIで再現し、無意識に利用していた画像の特定箇所を明らかにする。

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森内 隆代

軟質塩ビおよび可塑剤の新規物性評価法

プロトン核磁気横緩和時間T₂に着目したパルスNMR分光計測法は、1)成形・調整することなく使用できる非破壊検査法であり かつ 2)経時変化も含めて容易に観測できることや、3)どのような形状の複合材料でもそのまま測定可能というこれからの新しい物性評価法に望まれる資質を有している上、4)分子運動性に対応する成分の測定が可能という他の評価法に例を見ない非常に特徴的な物性評価法として期待されています。本研究では、昨今の世界的問題である塩ビ製品中の可塑剤の動的挙動を評価する汎用性の高い物性評価法としての展開を目指しています。

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藤井 伸介

古民家リノベーションによる地域再編に関する提案

古民家が並ぶ景観や古民家そのものが地域の観光資源となり、さらに古民家はカフェや図書館、ゲストハウスとして活用でき、貴重な地域資源と捉えられるようになってきた。今回の提案は、観光業、農業、水産業との一体的な提案により地域の魅力向上と経済の活性化へつながる可能性を探るものである。

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藤井 伸介

古民家リノベーション- 洲本市よりまち荘

木造2階建ての古民家を、地域の交流の拠点として新たに蘇らせるプロジェクトである。設計第2研究室では、敷地周辺の調査を実施し、施主、洲本市、地域振興協力隊などと協力しながら議論と提案を重ね、新たなコンセプトと設計案を策定した。このプロジェクトは2023年から2025年までの3年間にわたって実施され、初年度の2023年には、「離れ」のリノベーションに注力した。離れはかつて母屋から分断されていたが、私たちはその離れを縁側でつなげ、地域の人々が気軽に訪れることのできるオープンな空間を創出した。また、廃材や地元で不要となった古材を解体時に再利用する提案も行った。さらに2年目には大学生の宿泊施設を整備し、3年目には地域に開かれたカフェと小さなライブラリーを設計してセルフビルドし、地元の熟練職人の指導のもと学生たち自身が実際の施工作業に携わり、洲本市の地域連携事業として参加している。

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藤井 伸介

集合住宅リノベーションにおける現代的な住まいの提案

集合住宅においては、時代の変遷や家族構成等の変化により、従来のn L D K型プランから現代の住まいに対応できる空間への再編が必要とされている。更にCOVID-19の影響により、テレワークを行うスペースや趣味を楽しめるスペース等、社会や生活空間に対するイメージが大きく変化し、従来のn L D K型プランとは異なる新しい住まいのあり方に関する提案が求められている。実在する集合住宅1室のリノベーションを行い、現代的な住まいのあり方を提案する(7案)。

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小池 一歩

酸化物エピタキシャル薄膜の作製とプロトンゲートトランジスターへの応用

三酸化モリブデン(MoO₃)および酸化タングステン(WO₃)は、電気化学的にイオンを挿入・脱離することにより、電気的・光学的特性が大きく変化する特性を有する酸化物半導体です。近年、これらの材料特性を活かし、ニューロモルフィックデバイスへの応用が注目されています。我々はこれまで、格子整合性を有する酸化物単結晶基板上に分子線エピタキシー(MBE)法を用いてMoO₃およびWO₃のエピタキシャル薄膜を成長させ、電気化学的にプロトンを注入した際の構造変化および電気・光学特性の変化を詳細に検討してきました。例えば、膜厚わずか40 nmのMoO₃薄膜に対して、2.8 mC/cm²の電荷密度でプロトンを注入したところ、電気抵抗率が約5桁低下し、半導体から金属への相転移的挙動が観察されました。現在は、この知見を応用し、MoO₃およびWO₃薄膜表面にプロトンを含有するナフィオン膜を接着させたプロトンゲートトランジスタの開発に取り組んでいます。本研究シーズは、MoO₃およびWO₃エピタキシャル薄膜の高品質な結晶成長技術と、それに基づく材料物性の知見の提供です。

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小林 正治

リサイクル可能なエーテル系溶媒を用いる環境適合型有機合成法

21世紀の有機合成化学産業では地球環境への格段の配慮が求められており、環境負荷の少ない素反応や試薬の開発はもとより、反応装置や実施手順を含めた合成プロセス全体の改良・革新が日々検討されている。反応や精製に用いる「溶媒」も環境に影響を与える重要な因子の一つであり、グリーン基準に適合した溶媒の利用が推奨される。発表者は、産業で利用できる溶媒の選択肢を広げることを目的として、今世紀に開発された日本発の疎水性エーテル系溶剤、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)および4-メチルテトラヒドロピラン(4-MeTHP)の有機合成反応溶媒としての活用を詳細に検討した。

+1
本田 澄

欠陥データを利用したソフトウェアプロジェクト比較手法に関する研究

本研究では様々なドメインや開発スタイルに属するソフトウェア開発に対して有効なソフトウェア信頼性モデルを構築し活用方法を広く普及することでソフトウェア開発をより効果的で制御可能とすること目的とします。そのためには多くの企業の開発データの収集方法および普及方法としてウェブアプリケーションの開発が必要です。また企業の開発データのみならずオープンソースソフトウェアにおける開発データも対象とします。本研究を行うことで現在困難とされている開発スケジュールの定量的な決定に役立つと考えられます。

+1
中村 成春

コンクリート工学計算ツールとしての収縮ひび割れ制御法の開発

近年の日本建築学会等の建築工事標準仕様書や関連指針では,仕様設計の規定とともに,性能設計の対応が明示されるようになったが,初・中級技術者は,コンピュータプログラム言語等に精通しているとは言い難く,結果的に,各種工学モデルの計算が必要な性能設計の対応が難しい。そこで,コンクリート工学計算ツールとして,表計算ソフトによるマクロ機能を使わないで初歩的な組込み関数によるセルのみの計算に従った計算の見える化に関した計算ツールを構築した。本件は,その一例として,コンクリートの収縮・膨張の体積変化やクリープの変形と,それら変形が拘束されて作用する応力やひび割れ発生やひび割れ幅等を解く手法の計算ツールを開発したものである。

+1
吉田 哲

地域住民の集う集会所、民間施設などの計画・設計

各地で公共施設の長期的削減が着々と進む中で、依然として地域住民が利用できる施設は、規模が小さくとも、その「そば」にあることが望まれる。地域に建てられた集会所はもとより、地域にある「民間=私」の施設などを地域住民に開き、あつまるための「共」の施設・場とすること、または、「行政=公」の施設であったものを「私」が運営する、などでそうした施設・場を身近におく試みを支援しています。 1.旧街道沿本陣のまちライブラリー利用、隣接ため池の地域利用提案(公園、ビオトープ、農園利用):2018年度~、 2.建築協定地域内の老朽集会所の建替計画、支援(図):2022年度~、 3.元医院・空家の地域サロン化、まちライブラリー設置提案:2023年度~などを進めています。

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川上 雅士

通信機器におけるEMC/PI/SI協調設計手法

 電子機器は不要な電磁波を放射し,他の機器を妨害する可能性がある. このような問題をEMC(Electromagnetic Compatibility)問題と言う.EMC問題を解決することは,安心安全な電磁環境実現のために重要であり,高品質な電子情報化社会の確立への貢献につながる.本研究は,通信機器をターゲットにし,EMC,SI(Signal Integrity),PI(Power Integrity)についても同時に仕様を満足する協調設計手法の構築を行っている.  

+2
重弘 裕二

超大規模組合せ最適化問題に対する新解法の提案

設計、割り当て、スケジューリング等、様々な問題は組合せ最適化問題として定式化できる。しかし、実応用において厳密に最適な解を求めるのが不可能な場合も多い。そのような状況においても可能な限り良質な解を探索するために、これまでにも遺伝的アルゴリズムのような手法が提案されているが、万能ではない。本研究では、特に超大規模な組合せ最適化問題を対象とし、確率論、統計論的な観点から、最適と考えられる方法を追究している。

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