研究テーマの分類 - 自然科学

29件の研究シーズが見つかりました

横田 猛

機械学習を用いた多体問題の計算法の開発

世の中の物質はお互いに力を及ぼし合う微粒子が集まってできています。その微粒子の性質から物質の性質を理解する問題を多体問題と呼びますが、そのための計算方法の開発は物理学の難しい問題として残っています。この問題に対し、近年大きく発展している機械学習を用いたアプローチを開発しています。特に多体問題の解析の中でしばしば現れる汎関数微分方程式という複雑な式を数値的に解く鍵として機械学習に注目し、研究を行っています。

中西 真悟

直角三角形が活躍する正弦波螺旋と等角螺旋の関係や、パスカルの蝸牛形の考察

英語版のWikipediaによると、マクローリンが見つけた正弦波螺旋は螺旋と名付けられているが、螺旋とは関連がないものとして知られていたようです。しかし、等角螺旋の性質を調べると等角螺旋に関連する直角三角形を用いることにより説明できることがわかりました。同様にその関連する直角三角形がある時点で反転させるときにもパスカルの蝸牛形の幾何学的特徴が説明できました。本研究で紹介する画像を見ながらその様子を楽しんでください。

真貝 寿明

宇宙物理学・相対性理論研究+文理協働研究+科学のアウトリーチ活動

アインシュタインが相対性理論を提唱して100年が経ち,技術が進化して,ようやく重力波・ブラックホールの直接観測ができる時代になりました.日本の重力波観測プロジェクトKAGRA(かぐら)の科学研究者代表を2017年から21年まで務め,一般向けの著作や講演も多く請け負っている教員が,この分野の解説を提供いたします.「相対性理論はどこまで正しいのか」「宇宙への理解は今後どう深まっていくのか」などをテーマに,歴史的・科学的どちらの視点からも可能です.

村田 理尚

熱電発電に必要な高性能 n 型熱電フィルムを開発

未利用の排熱から発電する熱電発電技術に関して、大気安定な塗布膜としては高い性能をもつ有機系n型熱電フィルムの開発に成功しました。n型半導体の材料の水分散液にエチレングリコールを添加剤として加える独自の環境調和型の手法を開発しました。多様な形状に貼り付けて利用する柔らかい熱電変換素子としてIoT社会への貢献が期待されます。

木村 哲士

超弦理論から見た時間・空間・物質の双対性

アインシュタインの相対性理論により、時間・空間・物質は互いに影響を及ぼしているとされました。この視点は現在の観測結果と矛盾していません。しかしながら、我々はこの世界が何故「時間は1つ」「空間は3方向」「物質はクォークとレプトン」「質量の起源はヒッグス粒子」「力は4種」で構成されているのかをいまだ説明できていません。

江口 翔一

時系列データを用いたモデル化

近年の計算機システムの発展と利用環境の向上により、諸科学や産業界のあらゆる分野でデータが蓄積されている。このようにして大量に蓄積されたデータから、 その背後にある自然現象や社会現象のような複雑かつ不確実な現象を読み解くには、データから本質的な情報を抽出するための手法の開発が不可欠である。このとき、不確実現象の解明と予測、知識獲得のために重要な役割を果たすのが現象のモデル化であり、時系列データを用いた現象のモデル化の問題に取り組む。

東 良慶

流域治水の思想を踏まえた次世代型水害対策への挑戦

これまでの流域の開発は、過去の災害の実績にもとづき、計画規模を設定し,鋭意実施してきました。しかし近年、地球温暖化に伴う気象・水象イベントが極端化し、水災害が激甚化していると考えられています。このことから、上述の計画規模を超過する水害が頻発しており、現状の災害対策では対応できず、私たちが暮らす“まち”を守れない時代に突入しています。 これからの我が国は、水害の発生を許容できる粘り強い“まち”が求められます。本研究では水害特性を過去から読み解き、将来を高精度に予測し、その変化に適した“まちづくり”を考究し、提案します。

松﨑 令

雪氷環境に適応した微細藻類の種多様性の解明

微細藻類は主に海や湖沼の植物プランクトンとして知られていますが、雪氷環境に適応し、残雪や氷河の中で繁殖するグループもいます。そのような微細藻類は「氷雪藻類 (または雪氷藻類)」と呼ばれており、世界各地の雪氷環境から報告されています。しかしながら、氷雪藻類がどれぐらい多様で、それぞれの種がどのような生態をもつのか、詳しいことはよく分かっていません。一方で、地球温暖化により、氷雪藻類が生息できる雪氷環境は世界的に減少傾向にあります。私は氷雪藻類の種多様性の解明と保全を目的として、日本や海外のサンプルを研究しています。

疋田 泰章

ホログラフィック原理による宇宙創生の研究

宇宙がどのように始まったかを、重力理論を使って明らかにしたいと考えています。重力理論として有名なものに一般相対論がありますが、一般相対論は宇宙が非常に小さい空間から始まったことを予言します。ところが、そのような領域は一般相対論の適用範囲を超えており、古典論を超えた量子論的な効果を取り入れる必要があります。本研究では、ホログラフィック原理による量子重力の記述法を開発し、宇宙創生の謎に挑戦します。

中西 真悟

セカンダリーの貴金属比が奏でる数理情報デザイン

セカンダリーの貴金属比を類似比と読み替えてお楽しみください.黄金比とピタゴラスの定理を魅了させるケプラー三角形に、一般化されたフィボナッチ数列を応用した新たな貴金属比の類似比の魅力を提案しました。発表後に定義式には第2類似比がカッパー比、第3類似比がニッケル比と1990年代後半に命名されていたことがわかったのですが、命名者も際立った数学的・芸術的魅力は言及しませんでした。一方で、従来の貴金属比の第4貴金属比にもカッパー比、第5貴金属比にもニッケル比が記載されることがあり、名称の由来や情報とその信憑性に確信を持てませんでした。したがって、発表時のコンセプトの通りに従来の第2貴金属比である白銀比、第3貴金属比である青銅比を基準に対比しながら今回の発表を公開して、ご閲覧いただく皆様のご意見を聴くことにしました。科学・技術ならびに芸術の世界に役立つ発展に繋がれば嬉しいです。ところで、白銀比に必要な直角二等辺三角形と、ペル数列の代わりにヤコブスタール数列を活用した貴金属比の類似比には、従来の貴金属比とは導出こそ異なるけれども、とても美しい数理と芸術の可能性が隠されていました。貴金属比の類似比の幾何学的特徴を調べながら、有名な数学者の功績を加えて調和させていくと、その美に魅せられます。下記は、提案から1年間の成果のギャラリーです。ご堪能ください。

長谷川 尊之

半導体構造におけるテラヘルツ領域光励起過渡現象

半導体表面にフェムト秒レーザーを照射すると、テラヘルツ領域において電子や原子の様々な光励起過渡現象が励起されます。光励起過渡現象はテラヘルツ領域電磁波(テラヘルツ波)放射や誘電率変調など多彩な応答をもたらすことから、光機能デバイスへの応用の観点から注目を集めています。本研究室では、結晶の表面状態に基づいた独自のアプローチから、光励起過渡現象のダイナミクスとテラヘルツ波放射特性を探究しています。

中西 真悟

修正パスカルの三角形を活用した二刀流のワン・スキップ型数列の可視化

パドヴァン数列は,初項から3つ1,1,1を並べて始まります.その後の数列の値は,二つ前と三つ前の数列の値の和です.ですので,いわゆるワン・スキップ型の数列です.ペラン数列等もこの数列の特徴を継承した数列です.今回はこのワンスキップ型の数列の二刀流の可視化を公開します.パドヴァン数列は,オリジナルのパスカルの三角形の値を将棋の桂馬や,チェスのナイトのような桂馬型の和から得られることが周知です.小生も修正パスカルの三角形を用いてペラン数列の可視化に成功し,パドヴァン数列などワン・スキップ型の数列の初項の変化に耐え得る可視化も実現してきました.今回は前作のパドヴァン数列の正六角形の数理的特徴がヒントとなり,パドヴァン数列を修正パスカル三角形上の4UP型の和として表せることも紹介します.以上,数列の二刀流の可視化を楽しんでください.

中西 真悟

ニュートンの二項定理を活用した修正パスカルの三角形の考案

ニュートンの二項定理では、負のべき乗を級数として表現できます。これがパスカルの三角形に活用できることは意外と知られていません。本研究ではフィボナッチ数列とリュカ数列の表現に、この発想が欠かせないことを可視化するとともに、この両数列に関連する数列を修正パスカル三角形が見事に表現してくれることを紹介します。下記に示す修正された三角形をご覧いただきこの考え方のアルゴリズムって美しいなって感動してもらえたら光栄です。

中西 真悟

標準正規分布の幾何学的対称性

連続な確率変数の確率密度関数の積分形は、0から1までで評価できる累積分布関数です。では、累積分布関数を積分するとき、積分形の関数の一階の導関数は、累積確率として0から1までの傾きになります。つまり、直角三角形を用いた三平方の定理による評価が可能になります。そこで、標準正規分布の幾何学的対称性を応用しながら三平方の定理を用いてみると、新たな確率評価基準が思考できます。

谷 保孝

古第三紀神戸層群凝灰岩層の層序学的・記載岩石学的研究

 本研究では,兵庫県三田盆地に分布する神戸層群凝灰岩層をより精密に区分し,それらの凝灰岩層の記載岩石学的性質を明らかにする.野外調査では凝灰岩層の岩相や分布を,鏡下観察では凝灰岩層の軽石斑晶鉱物の組み合わせを記載する.必要に応じて黒雲母などの化学組成も測定する.また,本研究による凝灰岩層序区分に基づいた地質図の作成も進める.本研究の成果は,神戸層群分布域で発生する地すべりに関する課題などを考察する上でも重要な役割を果たすことが期待される.

藤元 章

「人類の危機への挑戦」をテーマにした課題解決型授業

[概要] 大阪工業大学の工学部では,PBL(ProblemあるいはProject-Based Learning)を基軸とした教育カリキュラムを実施しています。1年次では各学科の専門分野に関連した課題の実験・実習的なPBLを行い,2年次生には物理学,地球科学,生物科学の分野横断型PBLを提供しています。2015年度から2018年度まで「火星移住計画」を題材にして, 2019年度から2022年度まで「太陽系ツアー」を題材にして進めてきました。そして, 2023年度からは,惑星・宇宙の枠を飛び出して,「人類への危機への挑戦」をテーマにしたPBL型授業を進めています。

古賀 泰敬

ブラックホール近傍の光の軌道と時空構造

一般相対論において、重力とは時空そのものの歪みとみなされます。重い天体のまわりでは時空が強く歪み、光を含むあらゆる物質が重力の中心に引き寄せられます。宇宙で最も強い重力をもつ天体をブラックホールといい、その表面からは光さえも脱出ができず「黒い穴」のように見えます。一般相対論の面白い点は、このような性質を「曲がった時空の幾何学」として数理的に調べられるところにあります。私の主な興味は、ブラックホール近傍の光の軌道や、それに関わる時空構造を理解することにあります。

門内 晶彦

クォークグルーオンプラズマから探る数兆度の世界

物質を形作る最小構成要素であるクォークやグルーオンなどの素粒子は、通常は原子核中の陽子や中性子などのハドロンと呼ばれる粒子内部に閉じ込められています。一方約2兆度以上の超高温になるとクォークグルーオンプラズマ(QGP)と呼ばれる素粒子のプラズマ状態になると考えられています。QGPはビッグバン直後の初期宇宙を満たしていたとされますが、高エネルギー原子核衝突による実験的な生成が可能です。モデル構築、解析計算、数値シミュレーションなどを通じてQGPの物理を理論的に研究しています。

中西 真悟

セカンダリーの貴金属比が奏でる数理情報デザイン2

セカンダリーの貴金属比を類似比と読み替えてお楽しみください.等角螺旋の特徴を直角三角形を用いて考察した結果、放物線、直線、点、円、カージオイドなど図として意味がある特徴が描けました。また、ケプラー三角形を2枚用いた直方体をケプラー直方体と呼ぶことにすると、これを応用して空間幾何学上に貴金属比の類似比の活躍が期待できることがわかりました。

石川 恒男

一般教育科数学教室の教育

数学教室では専任教員7名にロボティックス&デザイン学部専任教員1名と非常勤講師を加えて各数学科目の担当を行っている。まず、高大接続科目である「解析学I」「解析学I演習」という科目を設定し、教育センターと連携しながら担当するという形をとっている。講義と演習を連携した上で、必要ならば「学習相談」という自由に質問できる時間を設け、さらに、学習が不十分な学生に対しては教育センターでチューターによる対応を行い、「基礎力向上講座」も開講している。大学での数学教育については、1年次に「解析学 II」「解析学 II 演習」「解析学 III」「解析学 III 演習」「線形代数学 I」「線形代数学 II」を履修し工学で必要な微積分や線形代数の習得に力を入れる。これらの科目は学科によって履修時期や若干の内容の違いはある。次に、2年次以上に対しては「工学の基礎」「数理科学と教育」というカテゴリーで数学科目(別記)を担当し、講義に対応する演習科目は設定していないが、「数学教室学習相談」で質問の対応している。科目に関しては自由選択であり、微分方程式、確率統計、複素解析などの分野の科目を設定し担当している。研究については、個人研究を中心に行っている。

鎌野 健

大野関数の解析的性質について

画像の関数を大野関数といい,互いに双対なインデックスに対する大野関数は,複素関数として等しいことが知られている.特に0以上の整数点での値を考えると多重ゼータ値の理論における大野関係式が導かれるため,それは大野関係式を補間したものであるといえる.本研究では,大野関数が積分表示を持つことを示し,それにより大野関係式の補間の別証明を与えた.

小林 正治

キノコの機能を成分化学的に解明する

きのこは古くから万病予防の健康食材として利用され、漢方薬や健康補助食品の有効成分としても配合されていますが、その効能が必ずしも分子レベルで解明されているわけではありません。私たちは類例のない抗認知症作用をもつきのこ「ヤマブシタケ」に注目し、その特徴的な有機低分子成分の化学合成と生物活性検定によってきのこの効能を単分子レベルで理解・解明することを目指しています。今までに30種以上の低分子成分を合成し、そのいくつかに神経細胞保護効果があることを見出しました。

中西 真悟

貴金属比とその関連数列によるシングル,ダブル,トリプル型の正三角形螺旋と正六角形螺旋(2024年度の作品+α)

黄金比,白銀比,青銅比など貴金属比と関連するサブタイトルの数列を活用して,図余りと図足らずを許した場合の正三角形による螺旋図を考察しました.その結果,シングル,ダブル,トリプル型の正三角形螺旋図の特徴が分かりました.また,副産物として正三角形の特徴を有する正六角形の螺旋図も考案しました.どうぞお楽しみください!

中西 真悟

スキップ型重み付きGibonacci数列を得るための修正パスカル三角形の演算アルゴリズム

パスカルの三角形の構造を修正するだけで様々な数列が作成できるだけではなく,その初項や二項の設定を変えた一般形を示すための演算アルゴリズムを紹介します.そのためにスキップ型にモデリングする数列の発想が大切になります.線形代数を用いてエレガントに演算できる方法が分かりました.また,その原理にシフト演算が欠かせないことも分かりました.それでは,お楽しみにください.

濵田 悦生

新型コロナウイルスに関するオープンデータを利用した実践的な教育法

厚生労働省が提供する新型コロナウイルス感染症に関するデータはオープンデータである。2020年から2022年までの新型コロナウイルスの実データとしては大変貴重なものになっている。このデータは全国で収集された、PCR検査数、PCR陽性者数、重症者数、死亡者数などを含むが、単回帰モデルやシンプルな時系列モデルを適用することによって、学部3年生向けのPBL教材で使うことの出来そうな実例分析を作成することが見込まれる。学生にとっても非常に身近で切実なデータであり、その教育的効果は高く、より実践的な題材となろう。また、政府による緊急事態宣言による新型コロナウイルスへの影響に関しても、Granger 因果性の検討も行ったので、政策の効果検証としても有用であろう。